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男性の育児・家事に不可欠なセンスメイキング(納得と腹落ち) #359

皆さんこんにちは。双子パパTakaoです。

先週の木下さんのVoicy配信にて、センスメイキング理論ついて紹介されていました。

配信を聴きながら、何のためにやるのか?なぜやるのか?納得と共感を創り出すのがリーダーの仕事だと改めて感じました。

私自身は男性の育児・家事の領域から発信をしています。この分野においても、なぜ男性側が育児・家事に積極的にコミットすることが大切なのか、「腹落ち」することが足りていない領域だと痛感しています。

センスメイキング理論のポイントをまとめつつ、男性の育児・家事へのコミットメントを高めるための「腹落ち」について考えたいと思います。色々と思うところがありすぎて長くなりました。


センスメイキング理論とは?

入山先生の書籍でもわかりやすく理論が紹介されており、日本人的には「腹落ち」の理論であると言われています。

「世界標準の経営理論」の連載元では、以下のように紹介されています。まず、ハンガー軍の遭難からの帰還のメタファーを通して、センスメイク(納得・腹落ち)の重要性を解説しています。

センスメイキングこそが、いま求められている。

 ある時、ハンガリー軍の偵察部隊がアルプス山脈の雪山で、猛吹雪に見舞われ遭難した。彼らは吹雪の中でなす術なく、テントの中で死の恐怖におののいていた。その時偶然にも、隊員の一人がポケットから地図を見つけた。彼らは地図を見て落ち着きを取り戻し、「これで帰れるはずだ」と下山を決意する。彼らはテントを飛び出し、猛吹雪の中、地図を手におおまかの方向を見極めながら進んだ。そしてついに、無事に雪山を下りることに成功したのだ。しかし、そこで戻ってきた隊員が握りしめていた地図を取り上げた上官は、驚いた。彼らの見ていた地図はアルプス山脈の地図ではなく、ピレネー山脈の地図だったのである。(筆者意訳※1)

センスメイキング理論が、いま求められている
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10189

センスメイキングがあるから危機を乗り越えられる
 このように、センスメイキングは、「予期しなかった事態」「大きく変わる環境」「新しく何かを生み出す状況」に直面した組織に、多大な影響を与える。そして一般に「センスメイキングの高まった組織ほど、極限の事態でも、それを乗り越えやすくなる」ことを、ワイクをはじめ多くの学者が示している。まさに、ハンガリーの偵察隊の例がそれに当たる。

 この例では、アルプスで遭難した隊員の一人が「地図を見つけた」ことが、彼らに下山を決意させるきっかけになった(それがピレネーの地図だったにもかかわらず、である)。ここで重要なのは、その地図がアルプスかピレネーか、という「正確性」ではない。隊員たちが、地図を見つけたことで(そしてそれをアルプスの地図と勘違いしたことで)、「これで下山できるし、そうすれば命が助かる」というストーリーを、皆でセンスメイキング(腹落ち・納得)できたことが重要なのだ。だからこそ彼らは、猛吹雪の中、テントを飛び出して歩き始めることができた。吹雪の雪山という環境に、イナクトメントしたのである。

センスメイキング理論が、いま求められている
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10189

センスメイキングの本質は「腹落ち」

センスメイキングはいまだ発展中で、その定義自体も多様だ。しかし筆者の理解では、その本質をよくとらえた日本語がある。それは「納得」であり、さらに平たく表現すれば「腹落ち」である。センスメイキング理論は、「腹落ち」の理論なのだ。より厳密には、「組織のメンバーや周囲のステークホルダーが、事象の意味について納得(腹落ち)し、それを集約させるプロセスをとらえる理論」と考えていただきたい。

センスメイキング理論が、いま求められている
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10189

さらに、これらの事例を踏まえて、センスメイキングするには、まず「行動」が重要であり、「思いこむ」ことによって人は大きなことを実現できるという点を指摘しています。

まず行動し、ストーリーが生まれ、納得しながら前進する
 まずは、行動なのである。行動をして試行錯誤を重ね、もがいていく間に、やがて納得できるストーリーが出てくる。そしてそのストーリーに腹落ちしながら、さらに前進するのだ。

 (中略)

彼らは、(アルプスの地図と思い込むことで)「これで山を降りられる」というセンスメイキングを得て、実際に下り切ってしまった。すなわち、冷静で客観的だったら不可能だったことを、「思い込む」ことで実現してしまったのだ。

 このように、「大まかな意思・方向性を持ち、それを信じて進むことで、客観的に見れば起きえないはずのことを起こす力が、人にはある」、というのがセンスメイキングのもう一つの大きな命題である。これを、セルフ・フルフィリング(self-fulfilling:自己成就)という。

優れたリーダーは未来を魅力的に語る
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10191?page=2

男性育児・家事の普及に必要なセンスメイキング

人間は意味を感じないとやる気が出ません。逆に言えば、意味を創り出しさえすれば、自分の行動を変えることができます。

センスメイキング理論の視点を持って男性の育児家事の参画を考えると、法改正や経済支援だけでなく、内発的なアプローチの重要性が見えてきます。

以下のグラフは厚生労働省の男女共同参画白書に掲載さているコラムです。

日本の育児休業は制度上は世界1位ということになっています。世界1位の制度があっても、運用されておらず、先進国でもっとも女性の地位に課題があり、女性に育児・家事の負担が偏っているのはなぜでしょうか。

ここには、男性側が、育児・家事にコミットすることに対して、社会としても、個人としても「納得と腹落ち」が足りていないからだと思います。

我が国の育児休業制度は世界一!?男性の育児休業の変遷と背景 
男女共同参画白書 令和5年版 https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/zentai/html/column/clm_04.html

私自身は、周りから言われたということではなく、双子出産という、とんでもない人生の変化に伴って、ジブン株式会社経営が大きく環境変化したことで、自身に対しての「腹落ち」をさせて育児・家事に取り組む必要がありました。

双子育児をしながら発信するのはなぜか?

男性の育児・家事への参画、積極的なアプローチは個人の人生を変え、家庭や社会にも大きな力をもたらすと思っています。

この信念があるため、双子パパとしての日々の取り組みや考えをnoteやスタエフで配信を始めました。

私自身にとっての腹落ちは、こうした発信は意味を持つという納得感が支えになっています。

また、私は昭和63年生まれの世代ですので、仕事を通して昭和的価値観、平成、令和と体験し、上の世代の考えも、Z世代の考えも両方肌感覚でわかります。

昭和的価値観の上の世代に合わせた行動を取ると、育児・家事に積極的に取り組まずに、ワークホリック的に職場にフルコミットする選択肢もあります。

しかし、現実としてはそれでは家庭が崩壊し、人生の経営はうまくいきません。

この辺りの経緯は以下の記事にもまとめております。

オジサン予備軍のワーママ化

さらに、これからの超人手不足社会、多様な働き方の方とプロジェクトベースで価値を創り出していく仕事が求められます。

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