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君は放課後インソムニア(実写映画版)

テレビアニメ版「君は放課後インソムニア」を見ようと思った理由は自分が四半世紀にも及ぶ睡眠障害に悩まされてきたからだ。
不眠症の男子高校生と女子高校生の青春ラブストーリーとなれば、そりゃ、見たくなるのは当然だ。

しかし、アニメ版を実際に見てみると、これって不眠症で陰キャな若者の話じゃないよねという印象しか持てなかった。

そして、アニメ版の放送がまだ終わらないうちに実写版映画が公開された。
原作は読んでいないのでどこまで原作に忠実なのかは分からないが、テレビアニメ版基準に言うと、現時点で放送済みの11話までに該当するエピソードがダイジェスト的なテンポで進んでいき、その後にアニメで描かれるであろう、もしくは描かれないかも知れない部分に尺がさかれているといった感じかな。

主要キャラに関しては、アニメ版と比較した実写版の印象は以下のような感じだ。

ほぼ全てのキャラがアニメ版の印象をある水準以上保ったままなので実写化に成功していると言っていいのではないだろうか。例外は曲だ。森七菜演じる曲はアニメ版とは見た目の印象も演技のアプローチも全く異なっている。

でも、きちんと曲というキャラにはなっているんだよね。
事務所移籍騒動で森七菜の印象は悪くなり、かつてのように彼女が出ているからという理由で映画を見ることはなくなってしまったが、アニメやコミックのコスプレのようなアプローチをしなくてもきちんと、そのキャラになれるのは演技力のある証拠だと思う。

でも、現時点でアニメでは放送されていないエピソードの部分を見ると、不眠症の話でも、陰キャの話でも、中見と曲が所属する天文部の話でもないんだよね。結局、曲が抱える難病絡みのお涙頂戴エピソードになってしまっている。
そして、難病の話をクローズアップしておきながら、エンドロール後のオマケシーンを見るとあっという間に体調が回復している。というか、エンドロールでわざわざ、静止画で撮影し紹介されていた曲のためにもという理由付けで学校の屋上で開催された天体観測する会をきちんとクライマックスとして描くべきだったのでは?難病の話も天体の話も中途半端になってしまっている。

まぁ、Yahoo!映画のレビューとか読むと酷評は少ないようだから、おそらく、原作もこんな感じなんだろうね。でも、長年、睡眠障害に悩まされていて、床につく予定の5時間前を切ったらカフェイン類は接種しないようにしていて、それでもよく眠れない自分からすると、こんな内容の話でタイトルにインソムニアなんて入れるなと言いたくなってしまうんだよね。

それにしても、石川県が舞台のはずなのに、何故、自分の母校である都立高校の天文部が協力しているんだ?ちなみに母校とは言ったけれど、自分は分校の出身だ。ただ、卒業証書では本校、分校、定時制の区別なく記されていたので、一応、出身校としておく。まぁ、その分校は廃校になったし、本校も自分が高校生だった時と現在では全く異なるタイプの学校になっているので母校と呼べるのかどうかは謎だが。

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