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ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY

純粋な劇場版ではなくOVAのイベント上映であるということはアナウンスされていたから、無印「ラブライブ!」や「サンシャイン!!」の劇場版のようにきちんと映画と呼べる尺になっていないことははじめから分かっていた。

しかし、それでも50〜60分程度はあるだろうとほとんどの人が思っていたのでは?
ところが完成尺はたったの30分だ。テレビシリーズの1エピソードのCMなどを除いた尺がオープニング・エンディング込みで24分だから、それより気持ち長いだけだ。

そりゃないでしょというのがほとんどのファンの率直な気持ちでは?これで1500円も取られるんだからね…。

これまでに世に送り出された全ての映画の尺を計測して平均値を取るなんていうのは絶対に無理だけれど、一般的な感覚としては2時間以内というのが相場なのではないかと思う。

かつて存在したホームビデオメディアであるLDが両面で2時間収録となっていたり、VHSやDVD-Rといったメディアで一番主流となっていたのが2時間録画可能のものだったりするのはこの映画の平均値がもとになっていたのだと思うしね。

そう考えると、TOHOシネマズなどが今月に入り一般の入場料を2000円に値上げしたが、これに合わせれば本作の入場料は4分の1の500円でいいんだよね。

そして不満な点は尺や入場料以外にもある。

テレビシリーズ2期は歩夢がロンドンに短期留学することを決めたところで終わっている。
無印やサンシャイン!!の劇場版ではいずれも海外でパフォーマンスするシーンがあったことから、今回のニジガクOVAでも海外が舞台になるのでは?もしかすると、歩夢の留学先に他のメンバーが遊びに来るみたいな話になるのかと思った人もいたのでは?

ところが本作は歩夢の帰国後の話となっている。しかも、留学先の生徒が今度は日本に短期留学にやってくるというめちゃくちゃな展開。そして、この娘はスクールアイドル志望。さらに、この短期留学期間にニジガクのメンバーと一緒にライブをやることになるのに、そのライブのシーンは静止画のみで音すら流れない。つまり、このスクールアイドル志望の短期留学生の歌声は聞くことができない。一体何がやりたいんだ?

それにオープニングタイトルは全く文字が流れずに曲が流れるだけだし、エンドロールはアメコミ映画のように間にちょっとしたシーンを挟み、無理矢理、その前後で別々の曲をかけるといった感じ。そして、その2曲目では延々と協力者の名前が流れる。
つまり、曲を流して水増ししている分を除けば、実際はテレビシリーズ1話分の尺しかないということだ。

とりあえず、ニジガクのレギュラー陣全員にそれなりに台詞を与えればファンは満足するでしょ。無印やサンシャイン!!、スーパースター!!といった他のラブライブ作品にちなんだ聖地とか特産品なんかを出しておけばファンは酷評しないだろうという魂胆がミエミエ。

ファン向けの特典映像としての責務は果たしてはいるけれど、短編映画としては駄作と言わざるを得ない。止め画が多すぎるし、モブキャラは全然動いていないからね。これでよく、1500円も取ろうとするよね。まぁ、テレビの単発スペシャルだったら、この内容でも、そこまで酷評はしないけれどね。

それにしても、日本にやってきた短期留学生キャラが東山奈央だとはエンドロールを見るまで気付かなかったな…。
ところで、オタクって実写ハリウッド映画で褐色キャラが出てくると、“ポリコレのせいでハリウッド映画はつまらなくなった”とか言うのに、アニメの褐色女子キャラは好きだよね。矛盾しているよね。

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