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【ざっくり、踊りの道?】あなたのわたしの盆踊りレベルはどこでしょう?



こんにちは。

ジャズダンス歴ゆるーく20年の、踊る人間
高尾可奈子です!


ひとつの踊りの上達には、それまでに通る道の大まかな流れがあります。


ひとつの道を極めると、その後他の道を学んでいくのもスムーズに進むと言われていたり。

何かを上達させていくのに、その順序やそれまでの障壁や向き合い方などは、何か共通の形があるのかもしれません。


盆踊りも、淡々と踊りを繰り返していくスタイルですから、娯楽・エンターテイメントでありながら同時に職人的な?芸能的に磨き上げていける要素を持つように思います。


そこで、今回はひとりの踊り手がどのようにして踊りの世界を深められるのかを、上達の流れとして順番を作り、考えていこうと思います!


歌舞伎町タワー芸能ステージ





【盆おどりの道 初心者①】
盆踊りの輪に入れる!


一番初めは、盆踊りを見つけて参加するところからですね。


一見簡単なように思いますが、実は一番高いハードルのひとつがここかもしれません。



お祭り会場で、皆が陽気な曲に合わせて楽しそうに踊る姿を見て、、

踊ってみたいな、踊ってみようかな、、


そう思う方も多いはずですが、実際に輪の中へ入るには勇気が必要かもしれません。


そこで最初の一歩、入ることができれば、
第一段階はクリア!

あとは、疲れたら休んで、また踊ってを繰り返せばOKです。


流れる曲と曲の間に少し空白の時間があって、そこで踊りの輪から抜け出す人がいますから、そのタイミングを狙って空いたところにお邪魔すると踊り始めやすいでしょう。


一度輪への入り方の感覚が掴めると、緊張や不安も一気に少なくなって、次からは簡単になります!


入る時に、後ろの方に「失礼します」と笑顔でご挨拶ができるようになれば、もう怖いものなしですね!


【盆おどりの道 初心者②】
踊る恥ずかしさ<踊る楽しさ!


踊りを踊り始めた頃は、踊るのが恥ずかしいと思う方も多いかもしれません。

ガッチリ浴衣で決めて踊りも上手い人が多い!
踊り慣れていないし、ついていけない!
子どもが多くて、場違い?
みんな、なんでそんなに踊れてるの?


などなど、盆踊りが盆オドラーが至る所にいたり、上手い方が多いと、気後れしてしまうこともあるかもしれません、、


しかし、大丈夫!

実は、ドキドキしながら参加している人は多いかもしれません。


初心者のうちは、初めて行く場所も多いでしょうし、初めて掛かる曲と振り付けに慣れなくて不安になるかもしれませんが、、



しかし、踊りに行く回数が増えるに従って、次第に周りの目も気にならなくなり、踊る楽しさの方に集中できるはずです!



恥ずかしさがほとんど無くなった時、踊りはより丁寧に考えながら、ときにはゾーンに入って踊ることができるようになり、見え方も違ってきます!


ここまでくれば、あとはどんどん踊って上達するのみですね!


よさこい朝霞なるこ遊和会ステージ



【盆おどりの道 初級①】
お手本を見て真似できる



一般に盆踊りを普段踊らない人は、盆踊りを簡単なものだと思っていることが多いようです。

しかし踊ってみると、実は予想以上に難しかったとびっくりする方も多いようで、私が会場にいてもそういった声をよく耳にします!


お手本の踊り手を見て真似しようとしても、同じ動きができない。
あるいは
お手本の動き自体が読み解けず、動作としてそのパターンを理解できない。場合も。


ここが、盆踊りを踊るときの第一関門でしょうか?



ここで、この壁を乗り越えるポイントは、、

色々な会場や動画などで、何度も繰り返し同じ曲を踊る!

一回で一通りの振付全部を覚えようとせず、一つの動作が同じようにできるようになったら、次の動作を身につける!


でしょうか!?


他にも色々な方法がありそうですね!


盆踊りの基本的な動きのパターンは限られていますから、色んな曲を踊ってみるうちに、そのパターンを覚え、お手本踊り手の動きにどんどんすぐに合わせられるようになるはずです!



【盆おどりの道 初級②】
浴衣を着て参加!


盆踊りを踊るなら、やっぱり浴衣がベストでしょうか!?

慣れるまでは、洋服でもジャージでも、、
気負わず、変に周りを気にしすぎないように、動きやすい服装で行くのが一番です。
きっと楽しく夢中で踊れるはずです!


そして慣れてきたら、是非浴衣を自分で着て出掛けて欲しいなと思います!


浴衣を着ていくメリットは沢山。

①踊りがより綺麗に踊れる!

振り付けは、和装で踊ったときにぴったりと身体の動きと布の動きが重なり、美しく見えるように作られています。

浴衣の特徴は、長い袖です。
袖を反対の手先で持つ振り付け動作も、たまにあるんです!
また、浴衣を着ると胸上から足先まで布がスッと落ちて、真っ直ぐなラインが生まれます。
しかし踊ると身体のシルエットがどんどん変化するのも、盆踊りの美しさのひとつです。

②非日常の特別感を味わえる!

スーツを着るとシュッとした気分になったり、ドレスを着るとドキドキする感覚になったり、、

服装って心理面に大きく影響しますよね。

浴衣にも同様の効果があります。
着るだけで一気に、日常が非日常に!
いつも歩く街並みも特別になって、電車に乗るのも不思議な感覚になるはずです。

現代社会で、堂々と浴衣で生活できるようになると、カッコ良いですね。
毎日がさらにワクワクしそうです。



そして浴衣の着方ですが、着付けのお勉強に通うのも良いと思いますし、YouTubeなど動画サイトで初心者向けの浴衣の着方動画は探すと沢山出てきますので、それでこつこつ練習するのもおすすめです!

はじめは、浴衣と帯と紐と下駄の4点セットから始められます。

少しずつインナーや足袋や着付け小物などを揃えていき、浴衣も様々な柄を増やしていくと、より盆踊りが楽しくなりますね!



盆踊り居酒屋ステージ


【盆おどりの道 中級①】
定番の振り付けを暗記!


沢山踊ると、次第に考えなくても自然と踊りの動作が出てくるようになります。
盆踊り的、学習と定着ですね!


やはり、東京だと東京音頭や炭坑節が定番でしょうか?


夏はどの会場に行っても、これらの定番盆踊り曲がかかるので、きっと一番はじめにマスターできるでしょう。


お手本の踊り手を見ながらでないと踊れなかったのが、次第にお手本を見なくてもひとりで踊れるようになれば、あとは踊れる曲のレパートリーを増やしていくだけ!


ここまで来れば、はじめの踊れないモヤモヤも無くなり、さらに盆踊りが楽しくなるはずです。



【盆おどりの道 中級②】
歴史や民謡や民俗芸能の勉強を始める



そもそも、どうして盆踊りを踊るのだろう、、
盆踊りって何を目的にしているのだろう、、

そういった探究心が出てくるようになると、次なるステップです。


気がつくと、書店や図書館に行って、盆踊りに関する書籍を探し回っていることでしょう!


盆踊りの歴史や、踊りの曲すなわち民謡や、盆踊りの外側にある他の民俗芸能について、勉強したくなっているはず。



そして、盆踊りを扱う文献が数数えられるほどしかなく、ほとんど存在しないことにも驚くはずです!

これは、私がコラムやnoteを書き続ける理由でもあります。



少ない資料から盆踊りを紐解くのは時に難しいと思うところですが、だからこそ可能性やまだ知られていない発見があるのが盆踊りだと感じています!


名古屋 盆踊りフェスタ



【盆おどりの道 上級①】
振付の細かい動き・意味まで習得・再現


盆踊りの座学的な部分も理解し始めると、踊り方と踊りの見え方も変わってきます。


踊る意味や目的を知って踊ってはじめて、踊れたことになるのかもしれませんね!


盆踊りの振り付けは、舞踊的な要素が多く、ある一定の決まったお馴染みのパターンがあります。


手を出した時の手のひらの向きだけでも細かく分類があり、ひとつひとつに名前がついています。



また振り付けは盆踊り唄・民謡の歌詞に沿った動きであることが一般的で、ひとつずつ意味が込められています。


田を植える動作、炭鉱を掘る動作、月を見る動作、合掌の動作など、、



そうした、多様な動き・意味を
指導者から直接教わったり、振付が記載された振り帳で確認したり、踊り場で踊り手の動きを真似てみることで習得。
そして、踊る意味を噛み締めながら、振り付けを自らの身体を使って再現させる。

そうすることで、踊りはさらにエネルギーをもち、周りを巻き込む力を得られるように思います!


盆踊りは、群衆の熱狂ダンス!

踊りがエネルギーを、勢いを持つということは、盆踊りがさらに高いレベルで踊れるようになったということかもしれませんね!


【盆おどりの道 上級②】
盆踊りを企画できるように!



盆踊り歴が数年を超えると、これまでの盆踊り大会やオフシーズンの踊り場だけでは飽きたらず、また盆踊りを保存したい・伝えたいという気持ちも高まり、自ら行動を始める方もいるようです。


それが、盆踊り会の企画・実施です!


地域の盆踊りはもちろん楽しく良いものですが、盆踊り好きのつくる盆踊りイベントは知名度が低かったり難易度が高い曲ばかり踊れて、同じ盆踊りマニアにとっては見逃せません!



数えきれないくらい盆踊り会場に行っているうちに、曲目の選び方や音源・音響の用意の方法、会場の探し方、告知方法まで、盆踊りを作る方の知識も蓄えられていることでしょう。


盆踊り仲間も数多くいれば、お手本になる踊り手の手配もスムーズです。

盆踊りには、会場の大きさに見合った見本の動きができる踊り手が必要です。
いなければ、踊りがスムーズに進まずグダグダになってしまい、盆踊りの進行に支障が出てしまいますから、、


一度、踊りの会を主催できれば、次からは障壁も少ないかもしれません。
盆オドラーは続々と増えているようですし、どんどん拡大する踊りコミュニティに今後も踊りの場所の需要は高そうです!


盆踊りフェスタ


【盆おどりの道 マスター】
数百曲もの振付を完璧に踊れるように



盆踊り歴が10年あたりになってくると、もはや達人レベルに踊れる曲数が増えていることでしょう。

盆踊りは、振り付けは短く簡潔なものが繰り返されますが、その踊り始めるタイミングや終わりのポーズや途中の変則的な振り付けなど、意外にも覚えにくい部分も多いんです!


また、盆踊り唄は数が何千とある分、ほとんど会場で掛からないレアな曲もあり、踊る機会が少ないとそれだけ忘れてしまうこともある。



そんな壁を乗り越えて、急に音楽が掛かっても瞬時に振り付けを思い出して動き出せるのは、本当に凄い芸当です!



何百曲の曲も難なく踊れるようになるには、脳で覚えているというよりは、身体に染み付いているといっても良いのかもしれません。


盆踊りは夏期間に集中していますから、曲によっては1年ぶりに踊るということも、、。
オフシーズンでも踊り続けて、常に盆踊りのことを考えているくらいがちょうど良いのでしょうか!



【盆おどりの道 超マスター】
何百何千人を踊らせる先導者に



やはり、最終的到達点は、歴史に遡るような気がします。


念仏を広げる活動として、また祖霊供養のために、盆踊りは始まり、今へと繋がっています。


その中で民衆を扇動して、熱狂させた人々がいました。

空也上人、一遍上人、音頭取り、、



現代にはもしかすると、こういったスターが不在なのかもしれませんね。

盆踊りが保存・継承されて、さらに発展・進化していくために、何か新しい風が起きることを期待したいです!



盆踊りは民衆の好みに合わせて流行りものを取り入れてきたからこそ、1000年も続いてきたようにも思います。


盆踊りに全力を注ぐ人が増えればそれだけ、盆踊り全体が熱を帯びて盛り上がり、より高みにいける人も増えるし、多くの人にとって盆踊りは魅力的なものになるでしょう!






いかがでしたでしょうか?

まだ盆踊りを全然知らないのに、こんな記事を書いてしまい、ちょっと自分でも笑ってしまいますが!


最後は急にファンタジー要素が入りましたね!



ものごとの上達の流れって、初心者ほど見えづらく、そこが芸事を続けていくときの大きな壁となることがあります。


私もちょうど声楽の訓練を10年弱続けていますが、はじめの5年は上達した先が見えず、苦しすぎて毎日泣きながら練習していました。



盆踊りが同じくまだまだ分からない方の何か役に立てば良いなと思いながら、今後も記事を書いていきます。


以上、高尾可奈子でした!



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