【高円寺にみる!】はじめての阿波踊りで見逃せないポイント8選!前編
皆さん、踊りを楽しんでいますか?
こんにちは、高尾可奈子です!
踊りって、踊るのはもちろん、観るのも知らなかった発見をたくさんすることができて、とっても楽しいですよね!
先日、知人に誘っていただいて、初めて高円寺阿波踊りを観に行きました。
能登半島地震募金のためのチャリティ特別開催ということでしたが、初めて関東での阿波踊りを最初から最後まで観ることができて、もう感激でした!
日本三大盆踊りのひとつは、徳島の阿波踊りですし、盆踊り好きならみておきたい!!
普段、盆踊りだけではなく、ジャズやバレエやタップダンスなども踊っているダンサー視点で阿波踊りを観ると、信じられないくらい面白い発見ばかりでした、、
そこで、、
今回は前編後編と2回に分けて、阿波踊り初心者向けに、阿波踊りの楽しみ方、観る時に意識してみるとグッと面白くなるポイントをお伝えしていきます!!
では、早速!
【阿波踊りが面白くなるポイント1】
気品と色気の奇跡の共存
まだまだ日本の大衆文化踊りを観た経験値は少ないですが、その中でも阿波踊りはきっと品の良さが際立つのでは、、?
美しさとは、人により感覚が違うものですが、阿波踊りを観たら、美しいと思わない人はいないはず!
日本人にとっても海外の人にとっても、みんなが綺麗と思うような、何か普遍的な美学を体現しているのが阿波踊りだ!と直感的に思いました!
そして、気品があるからこそ、そこから色も生まれてくる、、
腰をやや下げて、つま先を繊細に立てながらステップを刻み歩み、手先まで繊細に形を作り、胴体も四足もひねりの動作を複合的に組み合わせる、、
日常では使わない筋肉、見ない動きは独特なもので、女性らしさを感じさせる、ヘルシーな色気も見どころなんです!
衣装によって意識的に隠された身体や、男女ペアでの踊りも、阿波踊りを色あるものにする要因です。
美しくて、大衆的な力強さもしっかり残す貴重な踊りですね!
【阿波踊りが面白くなるポイント2】
グループによって踊り方が全然違う!
阿波踊りって、低い姿勢ですり足のようにして、手を高く上げて交互に前に出す、、
そんな踊りのイメージが一般にあるかと思います。
一見その決まった動きから遊びを生む可能性は低いように思いますが、
実際の踊りを観ると、意外にも動きの自由度が高いことが分かりました!
阿波踊りの一つのチームは、「連」と呼ばれます。
前にオリジナルの名前を付けて、「〜連」と呼ぶのです。
阿波踊りの連は何百とあるようですが、じっくり観察すると、連によって踊りのスタイルがはっきりあり、またその動きが全然違っているんです!
少し細分化して考えます、、
①腰の高さ
腰のポジションは、全体の雰囲気に大きく影響しているようです。
腰が低ければ、踊りの空間は低めですが空間の広がりができて、足の可動域や動かすバリエーションが広がります。
また、日本の伝統的所作に近い姿勢であり、田植えなどに基づいた儀式的振る舞い、重厚感ある雰囲気です。
逆に腰が高めだと、一気に洋風でモダンな踊りの雰囲気に。足取りもそれだけ軽快になり、踊躍感や空間の高さある華やかさな感じもあります。
②足のリズム、ステップ
阿波踊りは、足のつま先から忍足のように一歩つきそうでつかない「トン」、その後男踊りではつま先から足裏全体で踏み込む「トン」、女踊りでは下駄の先でつま先立ちのように踏み込む「トン」
このトントン的リズムで片足を出してから置く、反対の足も同様にしてトントン、これを繰り返して進むように見えます。
この時の足のつき方やリズムも、よーく観察してみると連によって全然違うんです!
例えば、、
初めのトンでつま先を床スレスレで付かないように動かしていたり、タップダンスのようにバウンドさせるように見えたり、そっとまさに忍足的な動かし方など、、!
足の動かし方は、全身の動きやあり方に影響を与えます。
軸となる部分の違いを知ると、鑑賞の仕方も随分と変わりそうですね!
【阿波踊りが面白くなるポイント3】
個性豊かでお洒落すぎる衣装!
数ある大衆文化・芸能の中でも、阿波踊りの衣装は特に洗練されています。
浴衣や半被の着方が、崩しすぎず、決まりすぎず、、絶妙なラインに進化しているため、上品ながら粋な雰囲気なのです!
特に女踊りの編み笠姿は、ため息レベルの美しさ。
日本のあえて顔を隠す、皮膚を隠す美学が詰まっています。
踊りやすいように、股引きを履いていたり、インナーを着ていたり、、
下駄を斜めにしたまま、後ろの歯が上がったままのシルエットも、西洋的で面白い!
そして、連によって揃えたテーマカラーがあったり、女性男性子供によって違う衣装を着て、入り乱れた時の華やかな色合い、連の名前をカッコよく入れた背中姿など、至る所にこだわりを感じます。
きっと豪華な揃い衣装によって、阿波踊りの魅力は何倍にもなっているはずです!
【阿波踊りが面白くなるポイント4】
流し踊りのベスポジ攻略
流し踊りとは、すなわち商店街や大通りなど街の中心で路上などを封鎖して歩きながら行われる踊りです。
パレードと表現すれば、イメージはつきやすいかと思います。
徳島の阿波踊りといえば、広ーい道で何百人もの踊り手が一斉に縦横に並んで歩いてくる映像がやはり有名ですよね。
流し踊りの阿波踊りは、本当に魅力的。
ただ初めて阿波踊りを観に行く時には、
どこで観たら良いの?どういう進行なの?
などなど色んな疑問が生まれてきます、、
そこで、高円寺阿波踊り的攻略法!!
今回の流し踊りは、商店街のメイン通りの端から端まで、次々と連毎にパフォーマンスが行われました。
そして、途中でいったん歩くのをやめて止まり、集中的に踊るサービスタイムが!
それは、ちょうど中盤の距離に差し掛かったあたり、そして終点の場所でだったのです!
つまり、ここに待機していれば長い時間、盛り上がる演舞を観られるかも、、
終点は予め分かっていることも多いですし、迷ったらここに構えていれば、見逃す可能性は少ないでしょう!
そして、さらに猛者は、、
スタート地点で観た後、裏通りを使ってダッシュ
中盤の盛り上がりを見た後、裏通りを使ってまたまたダッシュ
最後の山場までしっかり観てご満悦、、
のようで、どうやらプロがいる模様、、!
阿波踊りの世界、奥が深い!
【阿波踊りが面白くなるポイント5】
100歳踊り手=ラスボス
町内会など地域ごとに踊られている盆踊りと同様に、阿波踊りもどうやら年齢を重ねるからこそ出来る圧倒的な踊りというものがあるようなのです、、!
今回、素晴らしい踊りの方を見つけました。
100歳は言い過ぎかもしれませんが、阿波踊り歴は70年を超えているかもしれない、、そんなご高齢の男性でした。
もしかすると師匠という立場の方かもしれません(一般の観覧者からみると立場はあまりわかりませんね)、隣で見ていたイケイケな20代の男の子グループが「なんか凄かった。ラスボスだったね。」と称賛していたのが印象的でした。
若い20代の踊り手の方と比べると、動きの速さや勢い、身体の可動域は踊るはずなのに、、
その差を一瞬で消してしまう、圧倒的な存在感と、阿波踊りへの考え方が全身の表現によって顕になる様子、生きてきた経験値が芸に見事に変わる潔さ、、
目が釘付けになりました!
【阿波踊りが面白くなるポイント6】
レアな踊り奴踊り
やっこおどりとは、名の通り、奴に扮して踊る民俗芸能のひとつです。
今回の高円寺阿波踊りでは、偶然にも一団体の奴踊りを見ることができました!
阿波踊りのパフォーマンスの中で含まれているとは知らなかったので感動!
滑稽な動き、大袈裟なくらいの表情の作り方(口を窪ませて所謂変顔)、かかしのような道化な動作、フランスのピエロのような芸は、動きのバリエーションも非常に豊かです。
観ている観客に愛嬌を振りまくのも面白おかしく、笑いが生まれます。
歌舞伎要素の強い、出会えたらラッキーな芸当でした!
【阿波踊りが面白くなるポイント7】
豪華な囃子の躍動感
阿波踊りの魅力のひとつは、なんといっても移動式囃子隊の力一杯の生演奏!!
囃子は鉦、三味線、笛、太鼓などで構成されていて、連によって、人数や楽器の割合も変わります。
少人数だと、しっとりとした趣ある音色であったり、大人数で特に太鼓の数が多いと、ロックバンドのような音圧で見事なんです!
(拍手や時間配分を見ていて、どうやら囃子が売りの連もあるのかも、、)
好みの音を見つけるのも、楽しそうですね!
【阿波踊りが面白くなるポイント8】
手から生み出す美的空間
手先の見え方は、魅せる踊りではいつも重要な要素です。
現代の阿波踊りでは、手先の形は西洋のバレエと類似点が多いのです。指先は揃えずに、少しずつ角度を変えて造形的。
まるで鹿の角のような形は優美で繊細で綺麗。
日本の舞踊的な舞の手、踊りの手では、指先を揃えて逸らすのが基本ですから、阿波踊りの独自性を感じます。
そして、その手先にも連による違い、こだわりを感じるのです。
手首の捻りの度合い、指一本一本のポジションをどこまで揃えるのか、指を動かすタイミングなど、、
それによって踊りの雰囲気も一気に変わるので、見逃せないポイントです!
以上、初めて阿波踊りを観るときに、見逃してほしくないポイントを8つ書いてみました!
ちょっと熱量が高くなってしまいましたが、阿波踊り好きな方でも、意外な着眼点を見つけてもらえたなら、嬉しいです。
次回は、後編をお届けしますので、お楽しみに、、!
高尾可奈子でした!
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