オススメ!海外ドラマ⑨『ベター・コール・ソウル』
今回ご紹介するのは『ベター・コール・ソウル』。
言わずと知れた名作『ブレイキング・バッド』の登場人物である犯罪者専門の弁護士、ソウル・グッドマンを主人公としたスピン・オフドラマだ。
物語の舞台は『ブレイキング・バッド』の6年前。
本名のジミー・マッギルで活動していた貧乏弁護士時代のソウルが主人公だ。次々と『ブレイキング・バッド』に登場したキャラクターが現れ、若き日のソウルとの関係や背景が描かれている。
スピン・オフとしては確かに面白い。
しかし、本家の『ブレイキング・バッド』でのウォルター・ホワイトの印象が鮮烈で、あくまで脇役でしかなかったソウルが主人公では「少し弱いのでは?」というのがシーズン1を見終わっての正直な感想だった。
それがシーズン2、3…と進んでいくと「あれれ?本家より面白いかもしれない」と思うほど、緻密な脚本と巧みな演出、登場人物の演技に引き込まれていく。
1人の高校教師が道を踏み外して全米最恐の麻薬王になっていった『ブレイキング・バッド』と物語のテーマは共通している。
貧しくも夢とやる気に満ちていたジミー・マッギル弁護士、元警察官のマイクら登場人物が、知恵を絞り勇気を持って行動しながらも、どんどん道を踏み外していく。
さらに敏腕弁護士としてその名を知られる兄との兄弟愛、確執、法廷を舞台にした壮大な兄弟喧嘩も見どころだ。
『ブレイキング・バッド』を全て見終わってからご覧になるのをオススメする。
誰よりも優しい心と素晴らしい頭脳、そして卓越した話術を持ちながらも、運命に翻弄され悪徳弁護士になっていく主人公・ジミーの壮絶な人生を覗いてみてはいかがだろうか?