【レビュー】Raps United Nation Japanese Wave Hosted By Billy Danze
1.Raps United Nationとは
M.O.Pの一員であるBilly Danzeが世界各国に眠る才能を秘めた無名のアーティストを発掘するために始まったRaps United Nationというプロジェクトの1つ。
ネット上で送られてきたものに対してBilly Danze本人がイケてる曲をセレクトし、選び抜かれた約20曲が各国の代表するDJによってMixtape化されるというものだ。
今までに日本を始めとするドイツやスイスなど、ネット上で確認できた限りだと8カ国のMixtapeがSoundcloudやDatpiffなどで投稿されている。 以下確認できた音源↓
2.豪華な参加アーティスト
日本のアーティストによって構成されたRaps United Nation Japanese Waveには北海道を代表するHipHop CrewであるMic Jack ProductionのメンバーであるLarge IronにTajyusaim Boyz結成前のLB-RUGやフリースタイルダンジョンでラスボス般若まで勝ち上がった焚巻などを始め、様々なラッパーが参加している。MixはLoopaddictの一員として知られる名古屋で活躍するDJ Kuni、Masteringは同じく名古屋に拠点を置くDJ RYOW率いるプロダクションチーム「Space Dust Club」のメンバーであるL's storyが担当している。裏方まで超豪華。
そしてなんといっても外せないのが17曲目(42分12秒から)のDrill Time Freestyle TWI$T & ¥ellow Bucksである。
3.アングラ時代の¥Bの貴重な楽曲
この曲はオハイオ州の白人ラッパーであるSlim Jesusのヒット曲Drill TimeのRemixなのだが、ドリルの発祥地であるシカゴやNYのシーンではこのBeatによるRemixが流行し、Lil MouseやRico Recklezz,12歳の頃のThe Kid Laroiを始めとする多くのラッパーがこぞってネット上にRemixを公開していた。
その中でも客演に参加したTWI$TはNYのBrooklynに拠点を置くラッパーであり、彼のYouTubeアカウントで一番再生されているMVがSheff GのNo Suburban Remixというのもあり、ドリル色が強い印象を持つ。
¥ellow Bucksは日の目を浴びる前の19歳の頃に3ヶ月間NYに行ったと以前から明言している。そのため彼が当時NYにいる時にリンクしたと思われる。
AmebaTVのオーディション番組「ラップスタア誕生Season3」に出場し、見事優勝したあとUSの西海岸サウンドから強い影響を受けた名古屋のヒップホップシーンにおいて今でも最前線を走るAK-69やDJ RYOWなどとの楽曲制作もありここ数年の彼の音楽は、西海岸やATL発のTrapサウンドを多く耳にする中で、このようなシカゴドリルを彷彿とさせるこの曲はとても貴重だ。
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