長期育成指針作成の裏話と感謝
「怒りたくなるのもよくわかる」と言ってほしい笑
2021年9月16日にブランディング戦略推進特別委員会が設置されました.
その後,「石井キレまくってるやん」と思った方もいると思いますが,「怒りたくなるのもよくわかる」と言ってほしいです.
まずはキレている(ふりをしている)投稿を.
そもそも2020東京オリンピックに向けてどんな想いでやってきたのか.どれだけのものを犠牲にしてきたのか.これを知ってもらわないといけないです.正直,精神を擦り削りすぎて疲れ果てていました.
切腹する覚悟でやってきましたので,その後しっかりと休みを取ろうと思ってました.が,オリンピックの閉会式の数日後にブランディング委員会の委員の話がありました.随分昔から,日本柔道界を批判的にみていたこともあり,これからの柔道界をよりよくしていくためにということで,疲れ果てていましたが引き受けました.
で,理事会を通しての委員会設置なのである程度これまでの情報を整理していると思っていました.ところがどっこい,蓋を開けると共通言語化された記録や情報がほとんどありません.「何してんねん!」「あんだけ偉そうに言っていたことに根拠がないんかい!」というのが冒頭の気持ち(2022年1月17日)と以下に表れています.
東京オリンピックまで長いこと睡眠時間が短かったのに(平均4時間半くらい),それが4時間をきるところまで悪化します.
もう怒っていいですよね?ここまできて気付いていないってやばいですよね?ということです.少々SNSを荒らしましたが,お許しください.
怒っているふりをしながらも結局戦略だったことを明かす
みんな根拠を示さずに言いたい放題だったので,怒ったふりをしていましたが,それでも気付かないので,結局説明することにしました.透明性ということで野暮ったくなりましたが(以下).
これを読んでもらうとわかるように,僕は目標を達成するために,戦略を立てると,その通りに実行していきます.これが僕がよく言う「言っていること.やっていること.そこから生まれる成果が一致していること」につながります.僕がこれまで言ってきたことややってきたことの文脈を見てもらえれば一貫性があることがわかると思います.で,2年かけてやっと辿り着いたのが,先ほどの戦略の中にも書かれている「連盟の上層部に受け入れ難い事実と向き合っていただくこと」でした.常務理事会,理事会,評議員会,関連団体の代表にも話をさせていただく機会を得て,マジョリティサイドの私たちの問題を突きつけました.ここまで来ることは簡単ではありませんでした.40そこそこの私は,いまだに「くそ若造」なので,かなり渋い顔しながら聞いている方々もいました.ただ,根拠があるので,反発はほとんどなかったです.で,「熱意のある方々の連盟に対する不満を出すこと」はSNSやアンケートなどでかなり引き出すことはできました.次は何をするのか?そうです.もう一つ残している大事なこと「惜しみなく情報提供をして,熱意のある方々と連携できる形を模索すること」です.昨日は,メディアの方々にかなり丁寧に話をしました.今後は,建設的な批判をしていただけると思います.やっと長期育成指針を公開することができたので,賛同していただける熱意のある方々を見つけて連携の形を作っていきたいと思います.その前の段階で障壁もあると思いますので,できる限り丁寧に内容を説明して,粘り強く対話をしていきたいと思います.
しつこい男は嫌われる.でも,しつこくないと何も成し遂げられない.
ここまで,何度も「ブランディング委員会は何してんねん!」「何もやってないじゃないか!」といったような声を聞きました.全柔連は歴史もあって大きな組織なので,やっぱり簡単じゃないんですね.「出る杭は打たれる」で,若造のやっていることを面白く思わない人もいてハンマーで叩いてくるわけです.そのほかにも,「何で俺に話を通していないんだ」という人もかなり多いです.その人を通さないといけないような意識決定フローではないのに.困ったもんです.これまでもたくさんの人が「これ」で心を折られて屍になるか,去っていったんだなと思いました.僕はしつこい男ですし,科学研究部で18年以上鍛えられていましたから,なんとか乗り越えることができたと思います.で,どれくらい手順を踏んだかを記録しておきます.20年後に見返した時に,そんな時代もあっただなと思ってもらえたらいいです.
ブランディング委員会内説明|コンセプトとして問題ないか
主に関係してくるであろう委員会の委員長会議での説明
会長への説明
日本視覚障害者柔道連盟・日本ろう者柔道協会の主要関係者への説明
常務理事会での説明|常務理事の意見や疑問を出す
常務理事会での説明|前回の意見や疑問に対する説明書類と根拠を示す
理事会での説明と審議
評議員会での説明|ここまで通して公開OK
事務局全職員への説明
常務理事会(地区代表など)での説明
常務理事会(中体連,高体連,実柔連など)での説明
メディア説明会|終了後にパンフレットデータの公開
今後も10地区会議や加盟団体会議と続く
これを多くの方のスケジュールに合わせながらやるとなると,とっても時間がかかります.プレゼン資料の作成は合わせると数ヶ月の時間がかかってると思います.石井だから簡単にやってるように思われますが,とっても大変なことに気付いてほしいですね.ベンチャー企業の資金調達のピッチ(3分とか5分)でも,情報収集,整理,分析から論理構築して資料を作成すると2-3週間から数ヶ月かかることだってあります.僕,60分くらいの資料作ってるんですけどね…
ちなみに冊子の作成も投げっぱなしジャーマンスープレックスでしたので,頭を抱えました.この期間(2023年3月-現在)にスポ庁予算の公募書類の作成,大学の講義やら講演・講習(JOCナショナルコーチアカデミー,競馬学校,日大,ブラジル大学院),パリオリンピックの事前視察,武道学会のウェブサイトやポスターの作成と学会システムの運用(海外の方への連絡も),全日本合宿や世界選手権大会(強化に関わる業務は膨大です),金鷲旗,ISB(国際バイオメカニクス学会での発表),インターハイなどなどなど.寝る時間はないですね.遠くからSNSで言いたい放題の人もいれば,匿名で言いたい放題の人もいましたが,言うだけでは何も変わらないので僕なりに一歩ずつ着実にやってきました.本当に嫌われるくらいしつこくないと形になりません.
とはいうものの,いろんな人に助けられました.感謝!
言いたい放題の人たちの中で,「冷静に」かつ「できる限り正確な」情報を集めたり,まとめたりすることはとっても大変でした.あまりにうるさいので黙らせようと[「柔道離れ」の原因を探る]という内容の記事を書きました.最初は無料で出してましたが,ある方から無料はやめた方がよいと言われて,有料に変更しました.¥10000とかなり高い記事でしたが,それでも購入していただいてしっかりと読んでくださる方がいて,かなり心の支えになりました.情報はタダじゃないということを後押ししてくれて本当に嬉しかったです.ありがとうございました(約束をしていた有料級の情報を別の記事でお送りします).
それと,あまりの忙しさに僕のCPUもメモリも限界がきていた時,X(旧ツイッター)で東大と京大の柔道部(出身)の方に向けて協力のお願いしたら,数名が手を上げてくれました.これも,かなり心の支えになりました.冊子の作成も手伝っていただき,本当にありがとうございました.今後も継続してお願いします.ということで,一山超えたので,ここまでの文脈を記録として残しておきます.