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湯島建物探訪「ガチャガチャした街並みからレトロマンション、財閥総帥の旧邸宅」

最近近場の「まち歩き」が多かったので、少し遠い街に行ってみることにした。最初は王子に行こうかと思ったけど、支度してるうちに億劫になってきたので「せめて乗り換え一回のとこ」と考えて出した答えが「湯島」。湯島というか駅で言うと「上野広小路」なんだけど。

そんなわけで渋谷から銀座線で26分「上野広小路」にやって参りました。駅を出た瞬間から上野感ある街並みに圧倒されました。

お腹もすいていたので、とりあえずご飯を食べることに。大通りではなく地元の美味しいお店がありそうな路地に入ってみることにしたんだけど、お姉さんがいそうなお店ばかり。飲食店は焼肉系が多いかな。焼肉って気分でもなかったんで、しばらく路地を縦横にうろついてみました。

(宿泊施設が豊富)

(怪しい店だけじゃなく、こんなレトロでカッコいい建物も)

しばらくさまよっていると、少し大きな通りに出てしまった。そして通りの向こうに鮮やかな緑の風景が。

不忍池に出てしまったようだ。思わずテンション上がり、池に駆け寄った。

すごい!すごい!すごい緑!とにかく蓮がすごい!(語彙)
いままで何度か来たことあるけど、いつもこの光景に圧倒される。この時期はとくに蓮の緑が鮮やかで最高。写真では伝わらないので、ぜひ実物を見に行って欲しい。

しかし我々は昼ごはんを食べたいのだ。再び路地に戻り湯島方面に歩いていくと、天神下交差点のあたりに良さげなお店を見つけたので入ってみることにした。「おざんざの店 春近」というお店。「おざんざって何?」と店外の看板を見ると、どうやらうどんのようだ。

(奥さんが注文した「おざんざ(冷)」

(僕が注文した「めかぶ納豆おざんざ」)

「うん、普通に美味い」と思いながら食べてたら、隣の奥さんが「冷やしなのに汁の味がしっかりしてる」と言うので少し飲ませてもらったら、出汁がしっかりしてて、ラーメンの汁でもいけるのではないかと思うくらいの強さ。見た目は爽やかだが、味はしっかりしてる。

ところで「おざんざ」とは何か?だが、お店のサイトに「手作りほうとうのことを『おざんざ』と呼んでいた」と書いてあった。たしかに麺は少し平べったい。なんとなく「ほうとう」よりもコシがしっかりしてる気がする。

余談だが、先日山梨出身の方と話してたら「甲府はほうとう、南部はうどんの文化なんですよ」と言うので「うどんもほうとうも同じじゃねーか」と言ったら「ほうとうとうどんは別物ですよ!」と強く言われました。以上蛇足コーナーでした。

ちなみに店名の「春近」についてもサイトに載ってた。

おざんざ作りはたいそうな力仕事ですが、8年前に亡くなった店長の長兄、春近の得意料理でした。おざんざの専門店を開業するに当たり、店名を「湯島 春近」として長兄の名前をいただくことにしました。

いい話じゃないか...。ただ昼ごはんの話までですでに1,100文字を超えてしまったので、先を急ぐことにします。

お店を出て、天神下交差点にある和菓子屋「つる瀬」をのぞきながら、路地に入った。しばらくすると趣きある建物が。昔は何屋さんだったのだろう?

レトロな建物を眺めていたら「湯島天神女坂入口」という案内があるのを見つけた。高校受験の時に家族が湯島天神のお守りをくれた気がする。家族からじゃなかったような気もする。湯島じゃなくて亀戸だったっけ??記憶は曖昧だが、僕自身は湯島天神に行ったことはない。

(レトロな建物の路地を見ると、先に神社らしき姿が)

路地を進むと「女坂」と書かれた階段が。この階段を登れば境内かな。

ばーん。湯島天神到着。観光客もそこそこいるんだなー。なかなか立派な神社だ。狛犬もカッコいい。

(境内には水の流れる場所もあり、このような涼しげな風景もある)

合格祈願の絵馬かな?建物も境内もきれいで、なかなか良い神社だった。ところで奥に見える大きな建物は何だろう?カッコいいけど。

(表鳥居の裏側)

「表鳥居」を裏からくぐり、散策の続き。春日通りに出てみるとさっき見えた「カッコいい建物」が。マンションかな?団地かな?レトロでカッコいいぞ。誘われるようにその建物に近づいていった。

(要塞みたい!)

マンションの入り口に近くと「湯島ハイタウン」という文字が。そういう名前のマンションなのか。調べてみると、結構有名なマンションみたい。

1970年の分譲時、わずか1週間で完売になったという "レジェンド"。「湯島」の景観の一部として愛される存在になったヴィンテージマンション。
レジェンドの見る景色|中古住宅アーカイブ|街と暮らしの先輩マガジン【cowcamo MAGAZINE】

(1階のパン屋さん。マンションオープンからやってるのかな?)

しかしカッコいいな。裏に回ってみるとこれまた壮観。室外機が規則正しく並んでるのも良い。

「湯島ハイタウン」をひとしきり眺めていたのですが、今日の目的地に行くべくその場を後にしました。今日の目的地はどこかというと、湯島天神ではなく、こちらでした。

旧岩崎邸庭園

この「旧岩崎邸庭園」は三菱財閥創始者、岩崎彌太郎の息子で三菱財閥3代目総帥の男爵岩崎久彌が建てた邸宅。鹿鳴館の建築で知られるジョサイア・コンドルによる作品。

しかし、外壁修復工事中だったんだよなぁ〜。残念すぎる。それになんか色もオレンジっぽい。もっと白くなかった?とは言え、洋館の中は変わらず見学できるので入ってみた。※館内は撮影禁止
洋館内部は天井高いし、彫刻も緻密だし、金唐革紙は派手だしで全体的にゴージャスでした。さすがは華族、さすがは三菱総裁。

洋館の隣には和館も。洋館のゴージャスな内装に比べると書院造りな和館は妙に落ち着く。やっぱり日本人には和室が合ってるのかもしれない。

これは「撞球室」と呼ばれる建物。こちらもコンドル作。ようはビリヤード場なんだけど、最終的には読書室として使われたようです。ロッジ風。

庭の芝生からは湯島ハイタウンが見えた。ってことは湯島ハイタウンからは(部屋によっては)この庭園が見られるってことか。ゴージャスな借景。ますます湯島ハイタウンすげーって気分。

結構歩いて疲れたので帰ることに。帰る前にどこかでお茶でもするかと立ち寄ったのが「うさぎやCAFE」。どら焼きで有名な「うさぎや」が運営するカフェ。こちらはパンケーキが有名なんですが、パンケーキは朝の9時から9時10分の10分間に来店しないと食べられないらしい。厳しい...。

(外観)

店内が涼しかったのでほうじ茶を注文。店員さんが「ティーパック置きをこうするとうさぎに見えますよ」と教えてくれた。「映え」か。たまたま二人ともほうじ茶だったのでうさぎっぽくなりました。

そんなわけでパンケーキは無かったので「うさどらフレンチ焼き」なるものを注文した。どら焼きをフレンチトーストの要領で調理したもの。これはこれで美味しかったんだけど、隣の席の人が注文してた「うさ餡みつ」が美味しそうだった(ボリュームもある)。

わりと歩いて疲れた湯島散策。興味深い建物が多くて面白かった。

(帰りに通りすがったかりんとうの「ゆしま花月」の店前にあったパンダ)

(おわり)

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Takanori Oshiba
ゆるゆると書いています