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第105回全国高等学校野球選手権記念大会 2日目展望

皆さん、こんにちは!
今日から開幕した夏の甲子園
1日目から壮絶な打撃戦にタイブレークと熱戦続きでしたね!
まずは1日目の振り返りから行きたいと思います!

1日目振り返り

第1試合 土浦日大(茨城) 8-3 上田西(長野) 

延長10回タイブレーク

 開幕戦から、延長戦にもつれ込む大接戦となった試合は、集中打で主導権を握った土浦日大に軍配が上がった。
 土浦日大は、同点で迎えた延長10回、代打の飯田が値千金のタイムリーヒットを放つと、そこから茨城大会の決勝でも見せつけた集中打で、この回から登板した上田西・滝沢を圧倒。この回一挙6点を奪い試合を決定づけた。エース藤本は、低めを丁寧に突く投球から、終盤には球威で押すピッチングにギアチェンジし、三振を量産。上田西打線に終始隙を与えなかった。リリーフの伊藤彩の冷静なマウンドさばきも光った。
 上田西は、長野大会無失策の守りがこの試合でも健在。遊撃の横山を中心に、好守を連発し、守りから試合を組み立てることはできていた。打線が追い付いて以降、あと一本が出ず、横山にも会心の当たりが少なかった。しかし、内野の守りと、細かな継投策で長野大会を勝ち上がってきたことも頷ける好チームだった。

第2試合 共栄学園(東東京) 3-9 聖光学院(福島)

 昨夏ベスト4の聖光学院が投打に力の差を見せつけ、春夏通じて初の甲子園となった共栄学園を破った。
 序盤は投手戦で進んだものの、聖光学院は、4回、5回で相手投手の甘く浮いた球を逃さずセンター返しで捉え、試合の主導権を握った。主将の髙中をはじめ、上位から下位まで切れ目の無い打線が印象的だった。先発の小室が足を攣り途中降板するアクシデントがあったものの、継投で共栄学園の反撃を乗り切り2年連続の初戦突破を果たした。
 共栄学園は、強豪相手に食らいつく戦いを見せたものの、8回にアウトカウントを間違えるミスもあり、反撃ムードが少ししぼんでしまった部分が痛かった。しかしながら、終盤に見せた東東京大会同様の粘り強さは見事で、2番手投手の田嶋など、これからが楽しみな選手が多く見られた。

第3試合 浦和学院(埼玉) 9-19 仙台育英(宮城)

 名門校同士の3時間を超える壮絶な乱打戦となった試合。仙台育英が高い打撃力を発揮し、序盤のリードを守り切った形となった。
 夏の甲子園2連覇を目指す仙台育英は、初回から、ヒットを量産し4点を奪うと、3回には尾形、湯田の下位打線で2者連続本塁打を放つなど、大きくリードを保った。中盤以降は、犠打やスクイズなどを絡め、したたかな攻めで、浦和学院投手陣を終始圧倒した。9失点した投手陣の修正は必要だが、何より初戦を突破したことが救いだろう。
 浦和学院は、序盤から大量リードを奪われる苦しい展開でも、1年生4番の西田や、喜屋武を中心に長短打を集め、最後まで仙台育英に食らいつく粘りを見せた。内野守備で失策が多く、得点に絡んでしまったことが痛かった。1、2年生が野手に多いことからも、来年以降も甲子園に出場することを期待したい。


どの試合も点が多く入り、3試合目終了が21時に近くなるなど熱戦だったことが伺えます。では、明日の試合の展望へと参りましょう。

2日目展望

第1試合 川之江(愛媛) - 高知中央(高知)

 四国同士の対戦となった1戦。共に、地方大会の準決勝、決勝を1点差で制し、接戦には自信を持っている。打力の高い川之江打線に、高知中央の投手陣がどう立ち向かうかが試合の焦点になりそうだ。
 元日本ハムのサイドスロー右腕・鎌倉を擁してベスト4に進出した2002年以来の甲子園出場を決めた川之江。切れ目の無い打力が一番の持ち味と言えるだろう。注目は5番に座る合田。愛媛大会では9打点をマークする勝負強さを誇るとともに、長打力も兼ね揃える主軸打者。決勝でサヨナラ打を放った1番奥村もリードオフマンとして11安打を放っている。投手陣は、エースで4番も務める山内太暉が中心。130キロ台のストレートを投げ込む軟投派左腕で、無尽蔵なスタミナも武器だ。高知中央の投手陣相手に、先に点を取って、試合を優位に進めたいところだろう。
 明徳義塾、高知と、長らく高知県の高校野球界を牽引してきた名門校を立て続けに破って、初の甲子園出場を決めた高知中央。タイプの異なる投手が揃った投手陣は強力。最速146キロの速球が持ち味の堅田、サイドスローから球質の重いストレートを投げ込む高橋、球速以上の伸びのある球が持ち味の左腕藤田と、相手に合わせた継投策で相手を幻惑させる。打線は長打こそ少ないが、犠打を絡めながら着実に加点していく。リードオフマンの留学生・謝が好調を維持しており、中軸を打つ堅田や越智に繋げる得点の流れを作りたい。初の甲子園で旋風を巻き起こす。

第2試合 履正社(大阪) - 鳥取商(鳥取)

 履正社は今年の選抜、鳥取商は昨夏の甲子園に出場しており、甲子園での経験値を持っているチーム同士の対決。投打に履正社が優位に立つが、ロースコアの展開に持ち込めば、鳥取商にも勝機がある。
 決勝では、6季連続の甲子園出場を狙った大阪桐蔭を0点に封じて、全国制覇した4年前以来の夏の甲子園出場を決めた履正社。今年の選抜での悔しい初戦敗退を経て、投打にレベルアップ。特に投手陣は左腕のダブルエースが成長。テンポよい投球が持ち味の増田は、4試合でイニング数を上回る29奪三振。大阪大会決勝で大阪桐蔭を完封した福田は、ストレートの球速も150キロに上がり、球威が増した。野手陣の中では、扇の要である坂根を怪我で欠きながら、4番の森田が大阪大会3本塁打、5割7分の打率で穴を埋めた。まずは選抜で達成できなかった聖地での1勝を目指す。
 鳥取大会を全て2点差以内の接戦で制し、2年連続の出場を決めた鳥取商。チームの中心は、接戦を制した原動力となった投手陣。エースの山根は、昨夏の甲子園でも先発しており、雪辱に燃える。荒川、山下の両右腕も台頭し、小刻みな継投で鳥取大会を乗り切ってきた。甲子園でも、継投で相手の強力打線を、最少失点で凌いでいきたいところだ。一方、課題に挙げられている攻撃力は少ないチャンスをモノにできるかが重要。主将の1番羽根が出塁して流れを作ることができるかがカギになりそうだ。昨年の悔しさを知る選手たちで、学校としても初めての甲子園勝利を目指す。

第3試合 英明(香川) - 智弁学園(奈良)

 春夏連続出場で、豊富な投手陣を誇る英明に、奈良大会で長打力を遺憾なく発揮した智弁学園の実力校同士の対決となった。智弁学園の強力打線に、英明投手陣がどう立ち向かうかがポイントになりそうだ。
 3大会連続で香川大会の決勝で敗れていた英明。「あと1勝」の壁を今年遂に乗り越えた。選抜からの試合巧者ぶりは健在。注目はタイプの異なる投手陣。エースの下村は、サイドスローから「動く球」を投げ込み打たせて取る。大会を通じて与えた四死球も8とコントロールも安定している。野手を兼任している清家や寿賀など、控えの投手も充実している。1番の鈴木が大会を通じて打率5割8分と絶好調。出塁率の高い4番寿賀ら中軸に繋げていきたい。選抜で全国の強豪と渡り合ったところからも、甲子園での経験値は十分。まずは12年ぶりの1勝を狙う。
 奈良大会を通じて強打が光っていた智弁学園。驚異の5試合12本塁打を記録した。1番を務める高校通算3本塁打の松本は、2学年上の先輩である前川右京(現阪神)を常に目標にして戦ってきた。打率も6割越えとリードオフマンとしての役割を十分に果たしている。他にも主将の高良(こうら)が3本放つなど、どこからでも長打が打てる爆発力を秘める。投手の柱は遊撃を守ることもある最速146キロ右腕の中山。直球とスライダーのコンビネーションで、相手打線を翻弄していきたいところだ。もう一人のエース右腕の藤田の復調もカギを握る

第4試合 愛工大名電(愛知) - 徳島商(徳島)

 3年連続出場の愛工大名電に対し、12年ぶり出場の徳島商が挑む構図になる。徳島商の今大会注目右腕の森煌が愛工大名電打線にどう対峙するかどうかが見どころになりそうだ。
 激戦の愛知大会を3年連続で制した愛工大名電。苦しい試合を多く経験した中で、粘り強さを一戦一戦身につけてきた。その中心にいるのがエースの笹尾と言えるだろう。コーナーに直球を散らせるコントロールと、リリースポイントを打者に応じて変えられる対応力、完投できる気持ちの強さが持ち味のタフネス右腕。2年生の伊東、大泉も控え、投手陣は充実している。打線は上位から下位まで切れ目が無いのが特徴。50メートル5秒8の俊足を誇る中村や、勝負強さが自慢の4番寺田にも注目したい。昨夏甲子園のベスト8を超える成績を目指す。
 長らく徳島の高校野球を席巻する鳴門を破って、12年ぶりの甲子園出場を決めた古豪・徳島商。注目は最速149キロの直球で注目されるエース右腕の森煌。OBになぞらえて「川上憲伸2世」との呼び声も高い。183センチの長身から角度のある直球に加え、多彩な変化球も投げ込む。徳島大会は全5試合を1人で投げ抜いた。打線の中心は、2年生から中軸に座る3番の森口。8番日岡ら下位にも高打率を残している打者が揃う。少ないチャンスをモノにして、早めに森煌を援護する展開に持ち込むことができれば、勝つ可能性が上がりそうだ。

では、当てたらくぅ~んしちゃいそうなスコア予想です!
川之江2-5高知中央
履正社8-2鳥取商
英明6-4智弁学園
愛工大名電2-1徳島商

2日目も熱戦を楽しみにしましょう!

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