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「Assembling textures into new specimen」
【東京藝術大学 卒業・修了作品展2019】
植田爽介さん(大学院美術研究科絵画専攻版画第一研究室)の作品
「Assembling textures into new specimen」
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絵画棟の部屋の入口で、女性が立ち止まり
斜め上を見上げていた。
おやと思ったが、すぐにその理由がわかった。
空に文字が浮かんでいたのである。
彼女はそれを見ていたのだ。
(正確にいうと、窓に文字が貼り付けてあり、それ越しに青空が見えていた)
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「小学校の頃僕は昆虫採集が好きだった。」で始まる短い文章。
その文末はこう結ばれている。
「この空間は仮想の標本としての表出である。」
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その文章を見上げ、読み終わると、
僕らは標本の中にいる。
植田さんのステートメント。
「『生物と無生物のあいだ』というキーワードを基に、自然が織りなす普遍的なかたち、ライフスタイルや(生活の)リズム、それは現代と原初的な無意識の狭間で姿を変え、単純なかたちへと抽象化・再構築し、多種多様な文様や象徴的アイコンとして画面に表出されます。(後略)」
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それは動物の剥がれた皮のようにも見えるが、近づいていくとその中に風景のようなものがあり、モノそのものでもあるように感じられる。そしてそれらは、あたかも作者の人生時間において獲得した成果のように並べられている。
クマ財団の展示を見逃してしまったのは残念。
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