「原風景ふたつ」
【東京藝術大学 卒業・修了作品展2019】
坂さん(グローバル・アート・プラクティス)の作品
「原風景ふたつ」
この展示場所は、卒展の中でも極めつけの隠れ家感、場末感がある。
総合棟の端の階段を下りていくと一室だけ、そっとある。
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今回は、GAPの坂さんがここで不思議な展示を行っていた。
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大きな箱庭のような区画が二つ。実際に土が敷き詰められていて、
片方には、植物と庭用品がなにやら意味ありげに配置されている。
もう片方には、それと呼応するように土だけがある種のフォルムをまとってそこにある。
箱庭の壁の上に、茶碗がいくつか置かれ、それを起点に糸が張られている。
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これが何なのか、全くわからない。
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部屋の片隅には、映像が流れていて、
取手と覚しき場所で、この二つの箱庭が女性によってつくられている
過程が映し出されている。
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つまりここにある作品は、取手から移植されたものであるらしい。
あるいは遮るもののない構図で撮られた映像と、
光すら入ってこない地下の部屋に展開された箱庭とが呼応しているのかもしれない。
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部屋のドアを開け、受付の女声に会釈をすると、
その彼女が映像の彼女であることに気づいた。
つまりは彼女が作家なのかなと思って声をかけたが違っていた。
映像に登場しただけだという。
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もう一度、展示に戻り眺めてみた。
が、自分の中で合点がいく閃きはやってこなかった。
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