
見えない何かを見ようとする行為。パウル・クレーの世界
アーティゾン美術館「新収蔵作品特別展示:パウル・クレー」展
鴻池朋子さんの企画展を見に行って、偶然出合ったパウル・クレー。
谷川俊太郎がクレーの作品に感銘を受け、詩集を出していることも初めて知った。
パウル・クレー(Paul Klee)は1879年生まれのスイスの画家で、
一時、バウハウスで教鞭をとっていた。
1940年6月に亡くなったクレーの墓には、
彼が生前記した言葉が墓碑銘として刻んであるそうだ。
「私はこの世ではとらえられない。何故なら私は、未だ生まれざるものたちのもとに、そしてまた死せる者たちのもとに住んでいるからだ」
日本では、宮城県美術館に三五点の作品が収蔵されているらししが、
1958年にブリヂストン美術館が国内初の個展を開催し、三点の作品を収蔵したとある。それに加え、2019年、新たに24点の作品を収蔵された。その特別展示(二五点)が今回の展示である。
美術史的な位置づけはまったくわからないのだが、
この独特の世界観はなんだろう。それはこの世では捉えられないのだ!。
が、とても惹かれる。
父はドイツ人の音楽教師、母はスイス人のオペラ歌手。
音楽一家に生まれ、ヴァイオリンを引き、文学にも興味があったのだという。モチーフにも音楽を想起させるものがある。
ヴァルター・ベンヤミンが(さっきまで全く違う文脈で、ベンヤミンとタイプしていた!)、クレーの「新しい天使」という版画絵を忍ばせて、ナチスからの追求を逃れようと死の逃亡をしていたとは!
きっと一度見ただけでは気づきようのない
奥深さがあるように思う。
また、みたい。
開催概要
展覧会名 : 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 新収蔵作品特別展示:パウル・クレー
会 期 : 2020年6月23日[火] - 10月25日[日] ※会期変更
開館時間 : 10:00 - 18:00( -祝日を除く毎週金曜日は20:00まで- /当面の間、中止)*入館は閉館の 30 分前まで
休 館 日 : 月曜日(8月10日、9月21日は開館)、8月11日、9月23日
会 場 : アーティゾン美術館 4 階展示室 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示
いいなと思ったら応援しよう!
