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SGLT-2阻害薬は高カリウム血症のリスクを下げることができるのか?〜論文を読み解く〜

こんばんは、ほどほどです。
久しぶりの医学論文を読んでみたを書いてみます。
今回読んだ論文は、こちら。

1枚のスライドにまとめてみました。

chatGPTにも要約してもらいました。

この研究は、SGLT-2阻害薬、GLP-1受容体作動薬、およびDPP-4阻害薬が、2型糖尿病患者における高カリウム血症のリスクを軽減する効果を比較したものです。2013年から2022年にかけて、アメリカのMedicareと2つの大規模な保険データベースの情報を使用し、778,000人以上の糖尿病患者を対象にした集団ベースのコホート研究です。

主な結果:

  • SGLT-2阻害薬は、DPP-4阻害薬と比較して高カリウム血症のリスクを大幅に低減しました(ハザード比: 0.75)。また、GLP-1受容体作動薬と比較してもわずかなリスク低減が見られました(ハザード比: 0.92)。

  • GLP-1受容体作動薬もDPP-4阻害薬と比較してリスクが低く(ハザード比: 0.79)、この傾向はさまざまな患者のサブグループ(年齢、性別、人種、心不全、腎疾患)において一貫していました。

  • 特に心不全や慢性腎疾患を持つ患者において、SGLT-2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の効果が顕著でした。

結論:

SGLT-2阻害薬とGLP-1受容体作動薬は、DPP-4阻害薬と比較して2型糖尿病患者における高カリウム血症のリスクを軽減し、特に高カリウム血症のリスクが高い患者に推奨されます。

個人的な意見としては、利尿作用を持つSGLT-2阻害薬の恩恵は大きいと思います。利尿剤を併用するパターンもありますからね。

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