娘の知恵に振り回される
娘は2歳だ。
夜になっても寝たくない年頃らしい。
ベッドにはいくが、言い訳をつけて出て行ってしまう。
ひとつ、「お水(喉が乾いた)」
ひとつ、「トイレに行く」
ひとつ、「シャチ(のぬいぐるみがない)」
その都度、2階の寝室から1階のリビングへ付き合っていたが、いつもは一緒に寝ないライチュウのぬいぐるみが欲しいと言った時に気づいた。
寝るのにぬいぐるみが必要なのではない、娘はぬいぐるみを理由に寝室を出ていきたいだけであると。
現に、リビングで娘は出しっぱなしになっているおもちゃで遊んでいたし。
水は寝室に持ち込んでいるから、ベッドからは出るが寝室からは出さずにすむ。
トイレは出るしかないが、オマルに座らせると本当に尿が出るから嘘ではないのだと思う。
問題はぬいぐるみである。一つずつしか寝室に持っていかないし、布団に入って寝転んでいる間に思い出したように言うのである。
もう嫌になって寝室の扉を封鎖して付き合わなかった。
娘はギャン泣きである。パニックと言ってもいい泣き方だった。
私ではどうにもできず、仕事中の夫に抱っこしてもらってやっと落ち着いた。
夫はベッドにまで付き合ってくれて、私と夫がボソボソと会話する中で娘は眠りについた。
もうイライラしたが、寝る以外にやることもなく私も眠りについた。
が、朝になってもモヤモヤしている。
娘は昨晩のことなどなかったかのように私にくっついてくる。
美味しそうに私が作ったオムレツを食べて、おかわりをせがんでくる。
いつも通りだ。
たった一晩の出来事でここまで疲れるのか、すり減るのか。
自分の体力のなさに愕然とする。
朝、保育園に行きたくない娘は、また「パパがいい」「ママがいい」を駆使して車に乗るまいとする。
「本当にママがいいんじゃなくて、逃げたいだけでしょう!」と夫がツッコミを入れていた。
結局私が隣に座ったら大人しくチャイルドシートに座ったが、夫はお留守番できず、車を運転する羽目になった。
ママが隣に座ったことで、「パパの運転で行くの?」とにこにこになったのだ。
いつもは私とふたりで車に乗って保育園に向かうから、パパも一緒で嬉しくなったらしい。
保育園についても笑顔で別れることができたし。
本当に何が解決になるかわからないし、娘は成長してどんどん知恵をつけてくるし、どこまで言葉を字面ごと取っていいのかも難しくなってきた。
でも、車の中で歌詞を間違わずに歌う娘を見ていると、記憶力の良さに嬉しくなったりもする。
賢い子だなと思ったりするのだ。
その成長に合わせて、楽しめる環境を整えてあげたいと思う。
が、今日は疲れたのでゴロゴロしてやる!と思っている。
温かいお茶を飲んで、本を読もう。
ちょっと眠いから昼寝もしてやる。
そういえば、眠りにつく時間がどんどん遅くなっているが(最近は夜10時ごろに寝付く)、娘は日中眠くないのだろうか。
それだけは心配だ。
どれだけ早く布団に連れて行こうと、寝付くまで時間がかかる。
ストンと眠って欲しいのだが。
朝は8時起床だ。
本当は7時半くらいに起きて欲しい。
でも夫もこの時間には起きれないし、娘に強いるのもかわいそうかと思ってしまう。
とはいえ、早寝して欲しいなら早起きさせることと読むし、明日は少し早く起こしてみようか。
そんなことを考えながら、自分に入れた温かいお茶を飲むのだった。