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Spectraの秘密

30周年記念のベスト盤『Spectra』、七色のジャケットは絵やCGではなく、実は僕が撮った写真なんです。

まず、タイトルを考えました。やはり「虹」に関連する言葉がいいなと。
いろいろ調べていて、この言葉にぶち当たりました。

spectra:spectrumの複数形.

spectrum =
1:(変動)範囲
2:スペクトル〘プリズムで太陽光を分解して得られる連続した7色の色帯
3 :(目の)残像.

「スペクトラム」でも良かったんですが、僕らの世代だとスペクトラムというバンドのことを想像してしまいがちなので、「スペクトラ」に。

「Spectra」という単語から、このイメージも若干連想しました。


で、アートワークはどうしようかといろいろ悩み、検索していると、
「暗がりでCDの裏面に光を当てると、虹色が浮かび上がる」という記事を見つけたのです。これが自分で撮ってみた写真。

実は「Spectra」のジャケットは、こうして撮ったロウソクの光の反射で出来た虹の写真を拡大したものだったんです。

過程で、ロウソク以外にも何種類か違う光を当ててみると、それぞれが微妙に違うことに気づきました。非常用の小さなLEDライトは、デジタル的に階調が分かれたパステルカラー。

もう少しちゃんとしたLEDスタンドだと、分光も色調もキッパリしている。

不思議なもので、ロウソクの炎はやはりアナログっぽい温かみを持った光が映し出されるのでした。最終的にロウソクが採用となりました。

で、撮影に使ったCD、実は前回のベスト盤「相変わらずさ」の盤なのです。
ベスト盤を照らしてベスト盤のジャケットを作るのも面白いかな、と思い。

スマホで音楽を聴くのが当たり前になってきた平成最後の年・平成30年に、30周年記念のベストをCD3枚組というフォーマットでリリースするのは、僕自身にとっても意義深いことだと思いました。

というわけで、ジャケットも楽しんでいただけると幸いです。
発売日・平成30年10月10日の朝に。

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*テキスト・画像・動画で30年を振り返る入魂のエッセイ
「ずっと、音だけを追いかけてきた」
noteにて好評連載中


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