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宅ロッカーに捧ぐ

*2014年4月の記事です。2020.9.7.少し加筆、リンク追加しました。
noteの音楽配信機能は最近あまり使ってないけど、気持ちはこの頃と変わっていません。

noteで曲がすぐ配信販売できると知って、アカウントを作って曲をアップした。30分かからないうちに配信が始まって、すぐに買ってくれた人がいた。新鮮な体験だったな。ストリートで歌って、ギターケースにコインを投げ込んでもらったような気がした(やったことはないけど)。

もともと僕は「つくる」ことが大好きで、プラモデルや工作とおなじ感覚で楽器に興味を持った。楽器を改造したり自作したりしながら録音しているうちにだんだん曲作りのほうが面白くなってきて、やがて歌うようになった。

noteにアップした1993〜4年ごろの音源はいわゆる「宅録」でつくった音源。会場限定CDとしてまとめるときにマスタリング(音を整える工程)していることを差し引いても、今聴くとかなりちゃんと録れてると思う。ただ、この時代、メジャーレーベルから宅録音源をそのままリリースすることはかなわず、ひとりで録った音源はデモテープとして一部の関係者の耳に触れただけだった。いつも締め切りと関係なく曲を作っていたから、未発表のまま眠っている曲は結構たくさんある。

ひとりで録った後に同じ曲をスタジオで録り直すと、もちろん雰囲気はがらっと変わる。時にはオリジナルデモの雰囲気や初期衝動が失われて「デモの方が良かったな」と感じることもあった。(とはいえスタジオワークの中で優れたミュージシャンとセッションしたり、いい音の基準を知ったり、演奏に緊張感が生まれたり、それは今となっては得難い経験だったとおもう。)

*見出し画像は2010年頃の自宅スタジオ。
下の写真は1992〜3年頃の自宅スタジオ。

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僕がひとりで音を重ねて録音するやり方に興味を持ったのは「どうして絵や文章みたいに音楽を描けないんだろう」という気持ちに端を発している。
noteで秒速で曲が多くの人に買ってもらえるのを眺めていて(しかも誰が買ってくれたか通知が来る)、あの頃ずっと抱え込んでいた宅録家としての悶々とした鬱屈が完全に昇華されていくような、そんな気がした。noteのこのプラットフォームは、かつての宅録家の僕にとっては、まさに夢のよう。他の配信サイトと違って「手売り」してる感覚もあるのが面白い。

さてそんな僕が、この2〜3年はひとりで机に向かってつくることにちょっと飽きてしまって、今年3月にはギター1本持ってブラジルに行って、クリック(テンポをキープするメトロノーム)も使わず、歌とギターとバンドと一緒に録音する「せーの」のやり方でアルバムを録音してきた。8月発売予定なので、その話は追ってお伝えするとして。同行した中原仁さんのブログが、詳細にリポートしてくれています。↓

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*上の記事を書いた4ヶ月後、2014年8月、アルバム「TRIO」発売。ブラジル・リオ・デジャネイロでの録音。

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※2020年から、bandacampで宅録音源を配信しています。

■ 高校・大学時代のカセット音源(全40曲)

■ デビュー後〜2000年までのデモ音源集

■ 2005〜7年のデモ音源集


■ 2020年、コロナ自宅待機以降宅録音源を定期的に配信しています。

その他にも多数あります。下記リンクから。



 


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