【自宅スキーTr】02 センターポジションを極める自宅トレ(踵落ちてますか?)
今回はセンターポジションに入りやすくなる為の身体的準備についてです。
センターポジションの維持には、
滑走姿勢(アスレチックポジション)
荷重、エッジング動作
重心
の3つが関係してます。
滑走姿勢(アスレチックポジション)では、スキー板へのアクション(荷重やエッジング動作)はありませんので「静的」なものです。所謂、「立ち姿勢」。
「静」のポジショニングができると「動」のポジショニング(荷重・エッジング動作)へスムーズに移行できます。
先ずは、
滑走姿勢(アスレチックポジション)をとった際に、足全体(踵まで)に足圧がかかっている事が1stステップとなります。
1.エラー動作の具体例
スキー滑走中に頻発するエラー動作として、"Sポスチャー(腰の反り)”、“後傾姿勢”、"前突っ込み・前被り”が挙がります。
※後傾姿勢であって後傾ポジションではないです。3つのエラーとも滑走中にポジションがセンターから外れ後ろや前に移動しやすいです。
この様なエラー動作に対して、レッスン中では良く下記の指摘が飛び交います。
『前傾して前に乗って』
『足首入れすぎないで』
『上体起こして踵に乗って』
『足首入れて』
一見真逆のことの様に聞こえるかもしれませんが、実はどれも共通している点があります。
それは、、、
踝の上に股関節を乗せたとき、足全体(踵まで)に重心が乗らない
という事です。
2.足全体(踵まで)に重心が乗れているか?
踝(くるぶし)の上に股関節が乗った姿勢をとった時、足全体踵(かかと)まで重心が乗らない方は「身体機能」に問題がある可能性が高いです。
足圧計で見るとこんな感じです↓
繰り返しになりますが、この様に滑走姿勢(アスレチックポジション)を作った時に、足裏全体、踵まで足圧がかかっている事が大切です。
3.見せかけのポジションに騙されない
脳は誤魔化しの天才です。無理に踵に体重を乗せようとすると、代償動作(見せかけの動作)が起きます。
(例)手を挙げる動作
センターポジションに乗ろうとした時に代償動作が起きると身体は、
腰を反らしたり、骨盤を後傾させたり、後ろに寄りかかった状態でポジションを作ろうとしてしまいます。
「カタチ」だけに囚われてしまうと代償動作を起こしてしまい、腰痛などの原因になります。
ほとんどのプロはこのポジションが作れています。
勿論類まれなテクニックで無理やり代償動作で滑っているプロもいますが、皆腰部などに問題を抱えていることが多い印象です。
そのため、レッスンなどで「つま先荷重が良いですよ」や「踵荷重が良いですよ」なんて話が出ますが、身体的準備が不十分だと意味がない議論になってしまいます。
4.自宅トレに向けた2つのポイント
呼吸の最適化(肋骨の動き)
姿勢の改善(股関節の前方変位)
呼吸については特に、後背部(後縦隔)の拡張がポイントとなります。
姿勢の改善については、現代の不良姿勢の代表パターンである
上位交差パターン(Upper crossed syndrome;UCS)
下位交差パターン(Lower crossed syndrome;LCS)
の改善が必要です。あくまで一例ですが、、、
Sポスチャー、後傾姿勢、前突っ込み・前被りでは、
今回は触れませんが、仙骨のうなずき運動や胸椎周りの運動も大切です。
5.まとめ
滑走姿勢(アスレチックポジション)をとった際に、足全体(踵まで)に均一に足圧がかかっている事が静的センターポジション獲得のゴールとなります。
ただ、「Sポスチャー」、「後傾姿勢」とではアプローチの仕方が変わります。
次回以降に2つ分けて記事にします。
次回は、「腰の反り」「起き上がり」「突っ込み」といったSポスチャーの具体的な改善アプローチの方法について解説します。
ホームページはこちら↓
https://high-peak.jimdosite.com
日々の活動で考え、感じたことを共有します!! 大学や高校の部活動にてフィジカルコーチ(トレーナー)として活動しています。都内のジムでパーソナルトレーニングの指導も行ってます。特にスキー選手を指導する機会が多く、私自身も元アルペンレーサーです。