誰かゴングを鳴らしてくれ
右肩が痛い……朝起きて右肩が突然痛くて上がらなくなり整形外科に行きました。
超音波をやり腱板損傷があるかもと言われ、手を三角巾で吊り、注射と痛み止めリハビリをやる事に。
1ヶ月後にだいぶ楽になり、家ではアームホルダー(白の三角巾は首にも負担がかかり、すぐ汚れるのでネットで黒のアームホルダーを購入)をしなくても痛くならなくなりました。
手を上げる事も楽になり、このまま良くなるといいなぁと思っていた時に、たろさん(夫)と出かけて、私だけ傾斜のある駐車場で車の中で待っている時に前方からサイドブレーキ忘れの車がドン!と突っ込んできて、右肩を痛めてしまいました。
せっかく治ってきた肩がさらに痛くなり、病院で検査をしたら骨には異常は無かったのですが、超音波で腱板損傷が酷くなってると言われ、MRIをやる事に。
リハビリの先生から「腱板損傷のMRIはかなり拷問らしいですよ、今までの患者さんが言っていました」と言われていたのに、そんなMRIで拷問なんて〜と軽く考えていました。
通っていた病院にはMRIが無かったので、都内の別の病院へ。以前、首のMRIを別の病院でやった時には音がうるさいのと、少し閉所恐怖症気味なので不安はありましたが、思ったより平気だったので今回も大丈夫だろうと軽く考えていました。
しかし確かに腕を伸ばすのも痛いのに、どういう体制でやるのか?と少し不安なまま病院に入る前に、痛み止めを飲んで中へ入りました。
病院では「付き添いの方は院外でお待ち下さい」と言われたので、たろさんは右手が使えない私の代わりに問診票を書いた後は外で待つ事に。
こんな都心で、ウインドウショッピングも嫌いなたろさんは1人でどうやって時間を潰すんだろう?と思いましたが、予約をしていたのですぐ看護師さんに呼ばれ問診票を見ながら細かく色々な事を聞かれた後に後医師の問診も終わり、すぐMRIの部屋へ。
担当は若い男性の先生。
しかし私はメガネを外していたので、どんな顔かもわからず、ヒョロヒョロした感じだなぁと思っていました。
金属を全くつけずに来院したので、着替えもせず荷物だけロッカーに入れてMRIの台に乗りました。
ヒョロヒョロ先生に「台に横になって下さい」と言われ、肩の位置に何か装置があり「そこの位置に肩を合わせて下さい」と言われ合わせました。「もう少し下に、もう少し左に」と言われ、その動きだけですでに肩がズキズキ痛かったのです。
すると「腕を真っ直ぐに伸ばして下さい」と言われ、伸ばすというのが痛くて家でも出来なかったのですが、何とか痛みを我慢して伸ばしました。「ではそのまま手のひらを上にして下さい」と言われ手のひらを上にしようとしたのですが、半分しか動かせなかったので「これ以上動かせません」というと砂袋のような重りを手のひらの上に乗せられ「いてっ」と思った時には「大きい音が出ますのでヘッドフォンをしますね」とヘッドフォンをつけられ、四重奏のクラシックを聴きながらMRIがスタートしました。
最初は、そんなに痛くないかな?と思っていたのですが、2分ぐらいでズキズキと痛みが。
それに合わせるように四重奏のヴァイオリンが激しい曲になっていきました。
すると「1度止めますね」とヒョロヒョロ先生が入ってきて「もっと手のひらを上にしましょう」と手のひらをグイっと上に向けました。
いたっ!と思った瞬間に砂袋を3つ手のひらから肘ぐらいまで乗せられ「続きやります」と。
それからはもう痛くて痛くて、ズキンズキンと痛みがきました。
痛みで、身体が勝手にガクガクと震えてきました。
すると「身体が動いてますので、動かさないようにしてください」と言われ、動きたくて動いてるんじゃない〜!と思いました。
常に肩の関節技をキメられるような痛みで
「ギブギブ!誰か早くゴングを鳴らしてくれ〜」
と心の中で叫び、痛みを意識するからいけないのか!それなら別の事を考えよう!と何か考えようにも思いつかず、そうだ!歌を浮かべよう…最近好きなKPOPだ!と浮べようとしますが「駄目だ!歌詞がわからん!集中できん!次は日本語の歌だ!大好きな米津玄師さん」と浮かんだ曲がLemon。
しかし「夢ならばどれほどよかったでしょう…夢ならばどれほどよかったでしょう…夢ならばどれほどよかったでしょう…」
何度も聴いて歌ってるはずの曲なのに、痛みでそのフレーズしか浮かべられず、ひたすら夢ならばどれほどよかったでしょう…夢ならばどれほどよかったでしょう…ほんとに夢ならばどれほどよかったでしょう…。と繰り返していました。
これぞ拷問!まさに拷問!すでに拷問!
今なら何でも白状しまっせ!状態。
涙は勝手に出てくるし、頭も世界も真っ白でした。検査前に飲んだ痛み止め、全く効かないし。
そしてMRIが終了。
「終わりました。ゆっくり台から降りて下さい」
とヒョロヒョロ先生に言われ、起き上がるのにも痛さで身体をどう動かせば起き上がれるかもわからずヨロヨロしながら
「かなり痛かったです」と言うと
ヒョロヒョロ先生は「はぁ」と
はぁ…それだけか…大変でしたね、や痛かったですよねとか言ってほしいのだよ私は!と思いましたが口にも出せず。
起き上がっても痛くて、ロッカーによろけながらもやっと向かい、受付へ。
たろさんに
「終わった…死んだ」とLINEをして、たろさんが来るのを放心状態で待ちました。
帰りには病院近くのお店でお菓子を買って帰りたいと、行く前にたろさんに話していて「自分のお小遣いで買いなね」と言われていたのですが、そのお店につくと「どれでも好きなのを買ってあげるから」とたろさんが言ってくれるほど私はヘロヘロでした。
さらにお昼時だったので、ステーキ屋さんでご馳走してくれました。
腱板損傷のMRI、本当に拷問。
さらに翌日、翌々日と肩の筋肉痛?のような激痛で追い打ち。
私の人生で痛かったものランキングに見事上位にランクインしました。
たろさんに「痛くて失神しそうだった」と言うと
「失神すれば良かったのに」と
確かにそうですね…失神していたらどれほど良かったでしょう♫