名城に秘められた、敵を撃退するための恐るべき「からくり」の数々とは
昨日は東京23区内の城跡に関する記事を紹介しました。
本日はお城の大きな魅力の一つである、さまざまな「からくり」についての記事を紹介します。城を訪れた時に、「どうして、こんな構造になってるんだろう?」と思ったことがある人も少なくないでしょう。そんな疑問が氷解するかもしれません。
「城イコール天守」ではない?
その前に、まずは「そこから?」というところから話を始めましょう。皆さん、お城というとどんな姿を思い浮かべますか?大半の人は美しい天守(てんしゅ)を脳裏に描くのではないでしょうか。姫路城の純白の天守、松本城の漆黒の天守。どちらも見事です。そのためか、「城イコール天守」と勘違いしている方にもよく出くわします。確かに天守はシンボルではありますが、城の一部分に過ぎません。ちなみに「天守閣」という言葉がありますが、これは明治以降使われ始めたもので、江戸時代以前には天守と呼ばれていました。
「土で成る」のが城
では、城とは何でしょう。そもそも城という字を分解すると、「土で成る」と書きます。これがまさに城の本質を表現しているといえるかもしれません。住居やムラの周囲の土を掘って堀を作り、掘りあげた土を利用して土塁を築いて、住居やムラへの外敵の侵入を防ぐ。これが城の原型です。古代の環濠集落なども、これに該当するでしょう。
城は俯瞰しよう
つまり堀や土塁、石垣などを築き、外敵から防ぐ施設が城であるといっていいでしょう。城には山城、平城、平山城などいくつかのタイプがありますが、外敵からいかに防ぐかというコンセプトは同じです。まずは天守にフォーカスするのではなく、全体を俯瞰(ふかん)してください。そうすることではじめて、その城の本当の姿に接することになります。てっとり早く俯瞰するのにおすすめなのが、全国47都道府県の城をすべて鳥瞰(ちょうかん)図で描いた本です。手軽でおすすめの一冊です。
恐るべき「からくり」の数々とは
さて、城を俯瞰すると、敵が攻めて来た時に、いかにしてこれを迎え撃つか、という工夫が次第に見えてきます。それが本日のテーマである「からくり」。それらはまさに城の醍醐味であり、城そのものともいえるものでしょう。そして主な11の「からくり」を紹介した和楽webの記事が「あの手この手で敵を撃退! お城観光がおもしろくなる11のからくり」です。ぜひ、ご一読ください。
さて、いかがでしたでしょうか。なお、記事中にも記しましたが、城の「からくり」はこれに限らず、まだまだ存在します。城の基本知識を身につけたいと思う方には、入門書として、次の書籍もおすすめです。
ぜひ、「からくり」の存在も頭に入れて、城を訪問してください。天守以外にも、また天守がない城にも、数多くの見どころがあることに気づくはずです。城めぐりが俄然、楽しくなることうけあいです。