おヒョイと暮らせば、いち

1、バタフライ効果とは

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 え、おヒョイさん?

 そんな気持ちで開いた記事で、あなたは今後ずっと困惑することになる。

 突然現れた高村英(タカムラエイ)と言う人物を不審に思うのは仕方がない。
 仕方ない、人生とはそういうものだ。
 大体にして、人生とは不審なことが多すぎる。摩訶不思議な世の中を闊歩するには、人は生きているうちにその不思議の答えを出す前に終わってしまうし、そのことだけを考えて生きるには長すぎる。
 
 なので、あなたの人生に突如として現れた不審な人物である「高村英」について、さっと自己紹介をさせてほしい。

【しょっちゅう亡くなった方と知り合いになる人】

 これが高村英だ。
 要約しすぎな気はするけれど今はこれくらいにしておいて、後々、どんな人物なのか、何をしたくてこの世の中に向けて言葉を紡いでいくのか、ゆっくりとまたここで書いていこうと思う。

 よく亡くなった方と知り合いになるのだ。何なら知らない亡くなった方と一緒に暮らしていたりする。
 仙台にあるアパートの一室で。
 もうこれだけでも私が不審な人物であることはよく分かっていただけたと思うけど、まだ読んでいるなら、もう一つここに書き加えさせていただきたい。

【高村英は2018年の秋〜2019年1月の間、国民的俳優おヒョイさん———藤村俊二さんと一緒に暮らしていたことがある】


 はあ?

 
 あなたの感想は間違っていない。実際に口に出しているかもしれない。
 私もそう思った。私は実際に口に出すことはしなかったけれども。
 初めて生の芸能人を見て、びっくりしたのだ。
 それも東北の寒い地域にある、通大寺と言うお寺の客間で。


 藤村俊二さん———おヒョイさんは息子の藤村亜美さんと一緒に、私、高村英の前に現れた。

 宮城県にある通大寺の客間で、二人はそっくりな手をして、対照的な性格で、そこにいた誰にも———息子である亜美さんにさえ見えない状態で。


 数年前に亡くなったおヒョイさんが、そこにいたのだ。

 
 この話は、息子である藤村亜実さんの了承を得てあります。

 ここから少し、私とおヒョイさんとの話をさせてもらいたい。


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