(archives) [review] 一押しアーティストについてのレコメンド (TOWER RECORDSエントリー用) : Dec.2011
「アイドル」だと高らかに叫べっ!
1stシングル『My I×××』の「全裸(に見える)PV」にて物議を醸し、一躍、時の人となった”BiS”こと”Brand-new Idol Society-新生アイドル研究会-”。一転、このたび公開された3rdシングル『Primal.』のPVはメンバーの傷をあえてえぐるような仕上がりで、歌詞の内容と相まって相当なクオリティになっている。
元ソロ・シンガーの”リーダー兼ヨゴレ担当”のプー・ルイを中心に、元々バンドを組んでいた”特攻隊長兼スベリ担当”ナカヤマユキコと、元ひきこもりの”マイペース担当”ヒラノノゾミがオーディションを経て参加し、『My I×××』のリリース後に”優等生担当”テラシマユフを加えて、現在は4人編成となったBiS。プロデューサーの松隈ケンタが手がけるアイドルらしからぬエッジが効きまくった楽曲をはじめ、「アイドル路線」からことごとく脱線し、「アイドル業界」に次々とカウンターを繰り出しているその様は、まさに「リア・ディゾン以上の黒船」、または「アイドル界のセックス・ピストルズ」と形容したくなるほどだ。
12月20日には、結成当初からの目標でもあった恵比寿リキッドルームでのワンマン・ライブ『IDOL is DEAD』が控え、当日会場では3rdシングル『Primal.』が先行リリースされるなど、今年は最後まで話題に事欠かない。『IDOL is DEAD』ーーアイドルは死に、そして再び甦る。既存の価値観を打ち破る活動をしてきたBiSにこそ、ふさわしいタイトルだ。世間の風当たりはいまだけっして優しくはないが、『Primal.』のように歯を食いしばって立ち続ける限り、BiSは必ず、大きく羽ばたいていくだろう。