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88.不動岡武彰


印を結ぶ不動岡の手

 不動岡ふどうおか武彰たけあきらは、全国に散った覚者の一人で、その師は霧下山人だ。
 身長186センチメートル、体重120キロの偉丈夫で、大学までは野球のピッチャーで鳴らした。
 卒業後、大手商社でサラリーマンをしていたが、職場で恐ろしい魔物の声が聴こえるようになり、成田山に出向き、厄を落とした。
 魔物の声は、覚者になるさだめの不動岡をノイローゼに陥らせ、なんとか死へ追い込もうとする低級な悪霊団あくれいだんの仕業だったのだ!
 たまたま成田山を訪れていた霧下山人は、不動岡の才覚を見抜き、不動明王の許しを得て、厳しい覚者への道へいざなった……。

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