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【車中泊旅2024夏7/2~】8/26 Day56:富士山ビューポイント三昧の一日
今日は土肥を出発して北上し、沼津経由で修善寺に到達しました。
土肥から北上する海岸沿いには富士ビューポイントがたくさんあります。ここから沼津までの道のりは、晴れて富士山が見えてこその風景です。たとえ晴天でも夏は朝9時ともなると雲が発生するのが常。朝が勝負の今日は朝7時から観光を開始する事にしました。
朝のうちに雲の少ない富士山の姿を各ビューポイントから見られて、観光は成功。ただし夕方からは土砂降りになって大雨の中で調理する事になり大変でした。なかなか一筋縄ではいきませんね。
それでは今日訪れたビュースポットのお話など。
〇戸田の「出会いの岬」
土肥から北上する道は一筋縄ではありませんでした。伊豆半島という元海底火山の塊が隆起した代物の海っ縁の道です。海から容易に近づきがたい断崖絶壁にどうにか車が走れる幅の道を、土地が許す場所を探りながら作りましたという感じが走っていてひしひしとします。
つまりまっすぐな部分なんてほとんどなく、道幅は所によりすれ違うのがぎりぎりな程狭く、傾斜も常に登ったり下ったりを繰り返しています。運転好きならともかく、むしろ「世界中が自動運転にならないか」と望んでいる夫にとっては神経がすり減る道でした。
そんな道を走って戸田という漁村を過ぎた頃、ようやく広めの道になってきた所に「出会い岬」があります。右手は富士山が何にも遮られる事なく見えるビュースポットです。しかしながら、左眼下の戸田の漁港を取り囲むように腕を伸ばしている御浜岬の景色もかなり魅力的です。
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戸田漁港の南北には今は活動をやめている井田火山と達磨火山というのがあったそうです。これらの火山から削り取られた岩や土砂が戸田漁港の出口付近に体積して、現在のような御浜岬の形を作り出したんだそうです。こうした嘴のように砂州が伸びている所を「砂嘴(さし)」と呼ぶんだそうです。
私が知るところですと京都の丹後半島の天橋立、メキシコ西端、ユカタン半島の北東端にあるカンクンもこの仲間だと思います。
カンクンはかつては細く長く嘴のように伸びた砂州だったろうと思います。今ではその砂州の最後が反対側の陸地とつながって、元湾だった所は海水から切り離された地形になっています。それが進むと、次の井田集落の形になるんですね。
〇井田集落の「煌めきの丘」
「出会い岬」を北上して到着する「煌めきの丘」は眼下に井田という集落があり、その目の先に富士山が見えるビュースポットです。井田は御浜岬がカンクンになり、更に海から切り離された部分の一部である池を残して干拓されて田畑と集落になったという所です。
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眼下に青々とした田んぼの風景、切り立った伊豆らしい岸壁、その向こうにキリっと富士山が見える。とても絵になる場所でした。
〇大瀬崎の眺め
次の大瀬崎も海に砂州が突き出ている地形の場所でした。突き出た砂州の先端には「神池」と呼ばれる池もあります。大瀬崎が取り囲む湾状になった場所には、多くのダイビングショップが並んでいました。
ダイビングをしないので知りませんでしたが、ここはダイバーの聖地と呼ばれているそうです。大瀬崎の内側は静かな海、反対側は日本一深い駿河湾とバラエティーに富んだ海があらゆるダイバーを惹きつけているという説明は理解に難くありません。
ここに至ると、富士山はいよいよその姿を大きくしてきていました。大瀬崎には樹齢1000年を越すというビャクシンという樹木がたくさんありました。中でもここにある神社のご神体になっている巨木は樹齢1500年だそうです。524年、6世紀から存在しているって事は平安時代にも植わっていたという事になります。NHK大河ドラマ「光る君へ」を見ている我々にとって、紫式部の時代というのが今年一番身近に感じられる平安時代です。紫式部の生きた時代に既に存在していたと思うと、本当に驚きの樹木でした。
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写真や動画のビジュアルの観点からは、大瀬崎に立って富士山を眺めた写真はそれほど素敵とは言えません。もっと高い位置から大瀬崎、その中にある神池を俯瞰しながら富士山が映る写真が撮れるならどんなに素敵だろうと思います。
〇沼津近辺の長井崎と内浦湾からのビュー
さて、大瀬崎から道は東へと海岸沿いを進みます。途中にらららサンビーチという楽しそうな名前のビーチがあって立ち寄りたかったのですが、ここも一日1500円という駐車代金設定しかなく、高い塀の中に入ることができないので近寄る事は断念して通り過ぎました。
その隣の隣くらいにある岬のさきっちょに長井埼と呼ばれる場所が景勝地としてあるらしいとGoogleマップを見てみつけたので行ってみました。目の前には浅瀬に石が美しく見える透明な海がずーっと広がって、その先には富士山しかない。私が訪れた頃は富士山は山頂が雲に隠れていて、光線の具合で水面も驚くほど美しいわけではありませんでした。しかし、これが冬の晴れ間で雪を被った富士山、そして水面が青く光っていたりしたら、なかなかいい眺めになると思います。いいポジションでした。
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そこから更に車を走らせると、内浦湾に面した場所に出ます。ここからは内浦湾、淡島、そして富士山が重なる風景が楽しめました。個人的にはあまりにすっきりした構図の写真よりも、こうしたボートや水辺や島がある風景の方が面白いと感じますので、こちらの場所は大変に気に入りました。
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〇道の駅「伊豆のへそ」
内浦湾から道は内陸に入って修善寺をめざします。途中には「伊豆のへそ」という名前の道の駅があったので立ち寄りました。地域の野菜、肉、魚、そして実に様々な加工食品のあるショップ、レストラン、ホテル、温泉、いちご専門のスイーツショップから構成されている複合施設です。
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新鮮なシイタケが目を引いたので、ここではシイタケとししとうを夕飯用に買いました。お湯を注ぐだけでお味噌汁になる、カニ味噌汁、エビ味噌汁、金目鯛味噌汁とか、骨ごと食べられる焼き魚の真空パックなど、インバウンドを意識しているのか、手軽に和食が楽しめる加工品も多くて、見ているだけで楽しいショップでした。
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いちご専門のスイーツショップはラブリーな内装の中で、静岡県産の様々な種類のイチゴのジャムやケーキの販売、カフェではいちごたっぷりのかき氷なんかも食べている人がいました。道の駅というと地産地消の質実剛健なイメージがありますが、こちらの道の駅は都心からのリゾート伊豆のイメージも大切にしているのが面白く感じられました。もっともファンタスティックな仕掛けのある食品などはお高いので、質実剛健生活の我々としては手が出せませんが。
〇修善寺、源泉かけ流し温泉「大仁温泉 一二三荘」の立ち寄り湯
伊豆は半島全体で温泉が楽しめる場所です。修善寺にも素敵なお湯があったので行ってみました。夏の時期は立ち寄り客は午後4時からなのですが、4時ぴったりに訪れると地元の人もどんどん来て、広くない風呂場は私を含めた4人でいっぱいになりました。
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お湯は伊豆の他の地域と同じく熱いです。熱い源泉はお湯を出てからも汗が止まらないのですが、不思議とべた付く汗ではなくサラッと水のような汗なので、そんなに不愉快ではないんです。
地元の方の話題は米不足。皆さん自分でお米を作ったり、知り合いの農家から買っているので、スーパーで米が高騰したり品薄なのに驚くとおっしゃってました。5kmで3000円という値段には私もびっくりしました。
「こんなに物が不足するなんて、あれ以来よねぇ」の話題の「あれ」はコロナ禍のトイレットペーパーではなく昭和47年のオイルショックの時の話でした。オイルショックはコロナの時よりも酷かった印象なんですね。とまぁ、そんな話題もしつつのお風呂でした。
〇停車は狩野川記念公園
今夜はテニスコートや野球場など市民がスポーツを楽しめる場所でもある公園の駐車場。午後5時「子供たちは帰りましょう」という放送の入る頃に我々は到着。どんどん車が去って空いてくる時間でした。
夕飯の準備を開始したら、またもや土砂降り。今夜の雨は本当に酷くて、かなり濡れながらの調理となりました。中止しても良かったんですが、朝、道の駅で買ったしいたけ、どうしても食べたかったんです。食欲は常にトップランナーです。
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食べる頃には雨は止んだので座って食べられたから、よしとしましょう。この公園、斜め前には家系ラーメン店、目の前にはコンビニがあるという場所でした。普段は周囲に何もない場所で停車する事が多いので、今夜は少し都会の雰囲気?夕飯後にコンビニに遊びに行ったりしました。
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さて、明日も悪天候ですが、沼津に行きます。沼津御用邸記念公園で天皇が保養で使われたお屋敷見学と沼津市場で魚介類や干物を見たり買ったりならできそうですからね。