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遊びから紐解く今と昔

新入社員の教育を経験し、
世代の違い
いわゆるジェネレーションギャップを
感じる事が増えてくる年代になってきた。
自分は機械のメンテナンス系の業務に
従事しており数年前から
最近の新人は機械オンチな子が多いと
感じていた。
以前、購入した家具を
奥さんが組み立てようとして
まったく意味不明な組み立て方をしており
取説を見ても一向に進まなかった事があったが
その時と同じ匂いを新人の子達にも感じる。
もちろん、分からない事は仕方ないし
それを教えていくのが自分達の仕事でもある。

だが人によっては
「こいつセンスないな」という言葉で
片付けてしまうこともある。

気になるのは、
何故最近の若者は機械に疎くなったか。
様々な要因があると思うが、
自分が思い当たる事として
2つの要因が考えられる。

まず1つに「遊び道具が高度化したこと」

我々の頃の遊び道具は
アナログなオモチャが多く
そのまま遊ぶだけでなく分解してみたり
変な組み立て方をしてみたりしていた。
また壊れる事も多くその都度分解して
修理することもあったが、最近はデジタル化したものばかりで分解すら出来ないものも多い。
さらに高品質でなかなか壊れることもない。

「不良品」という言葉も
なかなか聞かなくなった様に感じる。

全て一定以上の品質が保たれている。

2つめに「安全商品が多い」

当たり前な事だが
買った商品で怪我をすれば製作会社へ
すぐにクレームの連絡が入り責任が問われる。
その為、製作者はあらゆるリスクを抽出し
排除する必要があるが
自分としては過剰すぎると感じる事もある。

昔の商品はある程度リスクのある商品もあった。
例えば扇風機は真ん中に穴が空いていて
回転中でも簡単に指を突っ込む事が出来たし
ストーブはほとんど
上部が熱々になるタイプばかりだった。
立ちが悪い商品もあり
置き方を考えないと倒れて壊れてしまったり
怪我をする可能性すらあった。
だが仮に怪我をしても

「そんな所を触るからだ」
「そんな置き方したら倒れるだろ」

と怒られて終わっていた。
安全とは「当たり前な事ではなかった。」

最近の新人は
自ら機械に触れるような環境はなく
また安全が担保された人生を
歩んできたのではないか。
だから社会に出て
職場で初めて機械に触れたという人も
珍しくないのではないか。

最近のオモチャは
大人が遊んでも楽しいくらい高度で
目を離していても怪我なんてしない
安全なものばかりだ。
何も考える必要がない。

これが時代なのか
それとも弊害なのか

誰にも分からないが
こう考えた時、今の新入達にはこの機械が
どの様に見えて、どの様に感じるのか
もっと深く考えなければと思う様になった。

皆さんは、どう思いますか。

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