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青い胡桃も吹き飛ばせ

 台風の最中ですが、お墓参りに行ってきました。

 普段は親族の墓から離れて暮らしていますが、実家に帰らなければならない用事がありついでにその近くの墓に線香を供えてきました。

 彼岸からご先祖様がやってくる時期になると、狂うことなく毎年咲く彼岸花。家族のお墓にはピンク色のそれが咲いていました。葉もなく茎が伸びてきたと思ったら蕾をつけ、咲き、お彼岸の時期が終わると気がつかないうちに姿を消している花です。

墓に咲いていた彼岸花


 台風の最中でしたがラッキーなことに墓に辿り着くことはできました。墓の脇に生えている胡桃の木はその実が目立ち始めていました。宮沢賢治さんの「風の又三郎」に「青い胡桃も吹き飛ばせ、すっぱいカリンも吹き飛ばせ」というフレーズがあったと思います。あの作品の又三郎がやってきた二百十日の頃はちょうど9月の初めあたりなので、この胡桃を吹き飛ばすような台風はまだやってくるのでしょうか。この胡桃もまだ未熟と見えて、今回の台風では吹き飛ぶには至らなかったようです。

結実した胡桃の木

 真夏のピークが去りました。こうして大きな台風や雨が来るたびにヒートアップした大地が少しずつ冷めていきます。

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たかみいと
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