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子供と共に、精神発達にチャレンジしよう

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来年4月から「しつけのための体罰」は、法律で抑制することが正式に決まりました。

今後、もっと体罰については、させないように法律の修正や追加が行われるようです。つまり、「法律を使ってでも」体罰、懲罰を子育てに使わないようにすることが明確になりました。

体罰、懲罰によって教育する必要性はないことは、多くの研究者が指摘しています。多くの人が「体罰不要」について考える良い機会だと思います。

今回は、このような記事をきっかけに、「体罰を使わずに、子育てするための方法を3つのポイント」で考えてみたいと思います。

1. 長期的アプローチ
2. 親側の成長
3. 社会的な理解

体罰の矛盾

基本的なことですが、子供は「言葉」よりも「言動全体」をみて育ちます。例えば、「友達に乱暴してはいけないでしょ!」「バシーン」と叩いたとします(体罰です)。

この行動には矛盾があります。矛盾を指摘できるほどの言語、論理性を持ち合わせていなくても、幼稚園児でも「何かおかしい」は分かります。

「僕は人を叩いたことで怒られたのに、ママあるいはパパは、僕を叩いてもいいんだ」

となります。あるいは、大人や年上は、小さい側を叩いて叱ってもいいと考えてしまいます。というか、「マネ」として理解します。「学ぶ」という感じは、元々は「まねる」から派生したと言われています。

つまりは「真似する」という行為で、学習をしていくと考えれば、大人が体罰を使って子供をしつけることは、そもそも矛盾を孕んでいます。

体罰をせず、育てるには?

体罰は、即効性があるように見えます。子供よりも強い力と、恐怖によって、その場の行動を抑制することができます。また、子供に恐怖の情動と共に「禁止」の記憶を植え付けることもできるでしょう。

しかし、体罰自体が矛盾を抱えています。将来、周りの友達に暴力を行使したり、怒鳴りつけるような青年、大人になって欲しいと思う親はいないでしょう。

もし、体罰や怒鳴られて育った子供は、よくない記憶を「良い記憶」にすり替えることによって、精神的な安定を手に入れようとすると、「あの時、愛情を持って叩かれたから、今の自分がある」なんて勘違いをして、自分が体罰をすることの言い訳にすることが可能です。

一方で、こう考えても良いでしょう。

「本当に、体罰以外の方法で伝えることはできなかったのか?」
「愛情表現を体罰ではなく、抱きしめる、何度も伝える、長期的に見守ることで、実現できなかったのだろうか?」

もっと別の良い方法があるでしょう。

まず、最初のアプローチとしては、親として、やるべきことは「自分が模範になること」です。

模範は完璧ではなく、成長途中でいい

人間誰もが、間違いを犯します。親も何度も、何度も間違います。子供がイライラして、ギャーギャー騒いだら、もっと大きな怒りで持って、その場を沈めるかもしれません。

そのような失敗をした時こそ、模範を示す機会です。

「さっきは、怒鳴ってごめん」
「怒鳴るのは良くないことだ」
「今度は、怒鳴らず話すから、聞いてもらってもいい?」

このように、自分の失敗を認め、謝るべきことは謝ることが大切です。つまり、未発達、成長の途中の「あるがまま」を子供達と共有し、成長する姿勢こそが、子供たちが見ています。これこそが模範です。

完璧な親、できている親、いつも冷静な親を演じても、演じきれません。必ず失敗します。大切なことは、失敗のあとです。その時こそ、子供たちがみていると考えるべきです。

物事を分けて考える

子供たちと成長するには、物事をしっかりと分けて考えることが大切です。いわゆる「分別」です。

例えば、子供がテレビを長いこと見ていたとします。それについて、怒鳴って注意したとします。その後、反省する時は、物事を分けます。

・ 子供がテレビを長い間みていること
・怒鳴ったこと

これらは、別々です。つまり「怒鳴ったこと」については、謝る必要があります。一方で、テレビを長いこと見て欲しくないことについて、説明し、見ないように求めることは、別途行えば良いです。

注目すべきは、「誰が悪い」ではなく、「何が良くないことか?」です。

もっと、物事を細かく分けて考えることを通じて「伝える」という行為は、大きく変わるはずです。

分けるには、メタ認知が必要

物事を分ける、つまり「分別」を持つには、「観る力」が鍵を握っています。自分の感情の起伏、期待、悲しみ、怒りを眺める力が必要です。これらを鍛える良い方法は、「座禅」です。あるいは、マインドフルネスと呼ばれるトレーニングです。

やることはシンプルです。

日々の生活の中で、子供と話しているときは「それに集中」することです。子供と話している間に、自分に起こる思考や感情に目を向けます。子供と話しているのに、仕事をことを思い出したり、子供が話している最中に、「良い、悪い」の判断を加えて、一言注意しようとしている「自分の思考」を観察します。

そして、「目の前の話を聴く」という行為からずれた思考を発見する度に、そっと脇において、また話を聴くことに集中を戻す。

この繰り返しがマインドフルネスです。「マインド = 心・思考」を、目の前の行為で「フルネス = 満たす」ということです。

まずは、子供の話を聴くことを通じて「マインドフルネス」を実践すれば、一石二鳥です。子供との信頼関係も築けて、精神の発達の体力づくりが可能になります。

長期的に考える

大人もそうですが、何んらかの習慣を変えていくには時間がかかります。あるいは、新しい習慣を作るには時間がかかります。子供たちも同じです。

ずっと自由な時間で過ごしてきて、のびのびと考え、行動してきた子供たちが、小学校で、45分の授業に区切られ、その中で黙って机に向かって作業を通じて何かを学ぶというのは、今までにない新しい生活様式です。

(本来は、教育も変わっていくべきですが、それはまた別の議論です)

あるいは、自分で持ち物を用意すること、片付けること、先を予想して準備しておくことなども、新しい週間です。

したがって、何度も、何度も失敗しながら学びます。そうやって、繰り返している間に、できるようになります。

つまりは「失敗を許容して」、「次どうする?」を考えることを促す必要があります。これには、何度も、何度も、何度も失敗が必要です。それこそが、学習の機会になります。

例えば、学校の先生に「漢字の間違いが多い」と言われた場合、1週間や2週間で改善しないと思った方が良いです。そんな短期間で成果を出そうとするのではなく、1学期を使って、ちょっと変わる程度に思えば良いです。

せっかく、感じを間違いまくっているのですから、ゼロから、学校教育とは違うアプローチを取る機会だと思えば良いです。

本人なりに「楽しく、自然に学べる」方法を探すのが良いです。例えば、語源を遡る旅をしてもしいし、大好きな分野の書籍をどんどん読みながら、漢字を覚える。ただし、どちらも「長期的に」見なければなりません。

長期的(3年先とか)に見ると、一気に学力が上がったように見える時期がやってきます。本当は、毎日着実に、強固な知識のネットワークができていて、たまたま学校教育をカバーするだけのことです。その時には、学校教育には収まらない、もっとひろい知識と、さらに知識を身に付けられる「枝」を持っているでしょう。

このように、親も子供も、外見上は「ゆっくりと成長すること」を選ぶことです。しかし、内面は毎日、毎日成長することになります。

社会の理解

今の学校の先生は熱心だと思います。

我が子の担任も、情熱があり、教育に熱心だということが伝わってきます。その結果、テストの点数が芳しくない我が子のために、居残り練習を買って出てくれて、居残りで漢字プリントや練習をしてくれました。

しかしながら、我が家ではテレビや、ゲームは見せないようにしているので、遊びと言ったら、「本を読む」「工作する」「調べる」ということになります。結果、学校では習わない様々な漢字や言葉を知っています。

また、我が子の場合は「なぜ?」が気になるタイプです。

例えば、「なぜ、『決める』は、水(三水)がついているの?水ってどう関係するの?」と疑問に思う側です。そんなときは、焦らずに、なぜか考えてみる。そして漢字辞典を調べてみるようにしています。

そうやって「一つひとつ、興味関心にしたがって、世界を理解していく」ようにしています。

我が家では、このようなアプローチをしていることを、学校の先生に伝えるようにしています。

「いつも、熱心にありがとうございます」
「我が子は、こんなタイプです。だから、こうしています」
「ご心配をおかけすると思いますし、学校の成績は振るわないと思います」
「でも、親としては心配はしていませんし、焦っていません」
「だから、間違っているとこは、間違っているよで、❌をつけてください」
「やるべき宿題だけは、ちゃんとやるように伝えますので」

毎回の面談で、我が家の方針を伝えるようにしています。先生も、親が心配していないんだったら、まぁ、慌てずにアプローチしようと思ってくれます。このように、社会的な理解を自分で作っていくことも大切です。

以上、日経新聞の記事を見て、書いてみようと思って書きました。だらだらと、書いてしまいましたが、何かのヒントになれば幸いです。

#COMEMO #NIKKEI

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