コミューターバイクでロングライド
毎月1週目の土曜日の午前中は地域のボランティア活動で公園の清掃をしている。朝8時過ぎからなので、その前に自転車に乗って逗子海岸まで散歩しつつラジオ体操をしていると、ボランティアで参加予定の人の中から、陽性者が複数名出たので今月の清掃は中止との連絡が入った。子供たちもいないし、午前中は完全フリーに。
天気を確認すると快晴ではないが、8月には珍しく気温も昼過ぎまでは30度以下、風も1m/sという予報がでている。
これは長い距離を乗るのには滅多にないチャンスなのでは?と色々思いを巡らす。箱根まで走って、山登りして帰ってきても、夕方までには帰宅できるような気がしてきた。
ただ、散歩をしに来ただけなので、Tシャツ、短パン、ビーサンで、パンク修理キットや整備用のツール類などは一切持参していないが、こんな偶然はなかなか訪れなさそうということで、そのまま走り出してみることにする。海沿いを走れば、道路事情も悪くないのでパンクするようなこともないでしょう。最悪バイクが壊れたとしても国道沿いなので、自転車店を探せばなんとかなるかなと。
逗子から箱根へのルートは海地沿いをひたすら直進。距離は50km前後。箱根の獲得標高が気になるけど、国道だし無理せず適当にいけば大丈夫なはず。
このバイクの購入の目的とだんだんズレている気がするけどCanyon Commuter 5が当初の想定より乗りやすいなと感じてきたから。乗りやすいというのは、バイクそのものの乗り心地が良いというのもあるけど、ロードバイクやグラベルロードなどの、所謂スポーツバイクと違って通勤や街乗りを想定したバイクなので、割と雑に乗れるというのもある。スポーツバイクだとジャージを着たり、ビンディングシューズを履いたり、ヘルメットやアイウェアを着けたりと乗り出すまでが準備を含めてかなり面倒くさい。
ペダリングやポジションもちゃんとしないと疲れるし、当然進まない。その一方で全部をちゃんと揃えるとスピードは出るし、なにより乗っていて気持ちがよいので、自転車に乗るというだけの観点では最高な体験をもたらしてくれる。
一方でコミューターバイクはTシャツ短パン、サンダルにキャップを被ればOK。長い時間乗っても疲れにくいし、きれいな舗装路でなくても問題ない。雑なペダリングやポジションでもそれなりに受け止めてくれるというのは、乗るまでの敷居をかなり下げてくれる気がしている。ロードバイクやクロスバイクほどスピードは出ないし、ママチャリほど便利でもない。全てが中途半端な位置づけだけど、気軽に気持ちよく乗れるというのは、今まで知らなかったバイクのあり方かなという感想。
ということで、まずは逗子のマックで朝マックを食べ、鎌倉を抜け、稲村ケ崎で少し休憩。
江の島には寄らずに、そのまま直進し茅ヶ崎でまた休憩。
大磯でR134からR1に入ってまた直線。R1はR134と比べると走る気持ちよさはあまりないかも。
土曜日なのにトラックが多く排気ガスがきつい。マスクを付けたら少しはマシに。ポケットに常備しているマスクが感染とは別の用途で役立つとは。
小田原に近づき箱根の山を見てみるとかなり怪しげな雲がかかっている。一部の道路では交通規制もかなっている様子。さすがに雨装備無し、替えチューブ無し、工具無しはチャレンジングを通り越して無謀な気がしてきたので、箱根は断念することに。
小田城に寄ってまた休憩。この時点で時刻は9時過ぎ。
スマートウォッチを見ると走行距離が50kmだったので、折り返したのだけどなぜか無性に吉野家の牛丼が食べたくなり、国道沿いの吉野家で、2回目の朝食と休憩。ジャンクフード食べ過ぎだけど、食欲があるのは内臓が元気な証拠か。休憩も無駄に取っているせいか、まったく疲れを感じない。
復路はサボらずに、元来たルートを淡々と走って12時半に帰宅。鎌倉高校前で、スマートウォッチのバッテリーが干上がったので、スマートフォンでのログ取得に切り替え。距離は101kmだった。逗子を出発したのが7時少し前だったので、大体5時間半くらいか。
今回はトレーニングではないので、安全に帰ってくることが目標で、意識したことは、
・心拍を上げすぎないこと、
・休憩を多めにとること
・水分と食事を大量に摂取すること
どのスポーツでもそうだけど、自転車も同じく心拍上げて一生懸命ペダルを回すと疲れてしまうので、脚にも心臓にも負荷を掛けないように淡々と。
ルート的には登坂もない代わりに下りもないので、乗っている間はひたすら軽いギアで回していた。一瞬ロードバイクに乗った速そうな人に付いていく方が楽かなという思いも過ぎったけど、ペースめちゃくちゃになるとあっという間に疲れてしまいそうなので、そこは自重。
途中で食事したりカフェに入ってアイスコーヒー飲んだりと割と散歩の延長みたいな感じだったけど5時間半で往復できたので、遅くもなく早くもなくといったところか。
出発前は帰宅したらお尻も痛くなって、立ち上がれないほど疲れてしまうはず、と覚悟はしたけど、意外にもシャワーを浴びて、30分昼寝したら、いつもと変わらない体調に回復していた。長距離、長時間乗ってもそれほど体調に影響がないのは、普段の自転車通勤の効能か、走りやすいルートだったからなのか、気温が上がり過ぎなかったからなのか、実はこのバイクが長距離・長時間乗っても、疲れない設計だったのか。
とりあえずよかったのはパンクもせず、自転車が壊れるようなこともなく、無事に帰ってこられたことだけど。
今回半日だけだったけど乗ってみて気が付いたのは、短い距離を走るときは、ハンドル長が長すぎると思っていたけど、ハンドルが長いと微妙に握る場所の範囲が広くなるので、疲れにくい。フラットバーなのでロードバイクのように上を持ったり下を持ったりということはできないけど、ハンドルの真ん中や端を握ることで、体勢を変えられる。若干無理やり感はあるけど、肩や首の負担は減らせる気がする。
フラットペダルは、怖いと思っていたが、靴の底にうまいことピンを嵌められれば以外にホールドしてくれる。サンダルだからあれだけど、ソールの硬めなスニーカーを履けば安定しそうな感触を得た。
ということで、通勤・街乗りというカテゴリのバイクだけど、意外に懐が深いバイクなのだなということを認識した100kmだった。
自転車あるあるだけど運動した割に食べ過ぎ飲みすぎで、帰ってきたら体重は増加していた。