【海外の街を歩く】ローマを歩く(その1)
2015年9月18日(金)~9月27日(日)の10日間、イタリアを初めて旅行し、ローマに滞在した。
ローマというと、私にとってはそれ以前に読んでいた塩野七生さんの「ローマ人の物語」の影響が大きく、ローマ帝国時代の遺跡の見学を楽しみにした旅行であり、出発前から期待感が大きかった。
フィウミチーノ空港
9月18日(金)に成田国際空港を出発し、19時頃、フィウミチーノ空港(別称:レオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港)に到着した。
空港からは鉄道と地下鉄を乗り継ぎ、途中迷いながら宿泊ホテルまでなんとか辿り着いた。
ホテルのチェックインを済ませた後は、部屋で休息して翌日からの観光に備えることにした。
コロッセオ
翌朝は、ホテルで朝食を済ませた後、午前8時過ぎから活動を開始した。
地下鉄を使って最初に訪問したのは、コロッセオだった。
コロッセオ(Colosseo)は、ローマ帝政期のウェスパシアヌス治世の西暦70年に始まり、ティトゥス治世の西暦80年に隣接するティトゥス浴場と同時に完成した帝政ローマを象徴する円形闘技場。
高さは48メートル、長径188メートル、短径156メートルの楕円形で、5万人以上の観客を収容することが出来たそうだ。
2000年近く前の時代に造られた巨大建造物の外観を観たときは、その規模感に驚いた。
建物は4層構造でアーチは各階層で様式を変えており、1階はドリス式、2階はイオニア式、3階はコリント式のアーチになっており、当時の建築技術の粋を集めて作られたことを物語っている。
「パンとサーカス(見世物)」は、権力者から無償で与えられる食糧と娯楽に満足したローマ市民の政治的無関心という古代ローマ社会の世相を批判した詩人ユウェナリスが詩の中で使用した表現だが、その一翼を担ったのが、コロッセオだったわけだ。
上層階から内部を眺めると1階より下の構造が見え、面白かった。
フォロ・ロマーノ
コロッセオを見学した後、隣接するフォロ・ロマーノに足を伸ばした。
双子のロームルスとレムスにより建てられたと言われているローマは、テヴェレ川と七つの丘に守られた地域が古代ローマの中心地になり、パラーティーヌスの丘の北に、ローマの政治・経済の中心となる広場フォロ・ロマーノ(Foro Romano)が築かれた。
フォロ・ロマーノは、紀元前6世紀から紀元3世紀まで、古代ローマの政治・経済・商業の中心地として栄えた場所。
元老院議事堂(クーリア)、セプティミウス・セウェルスの凱旋門、ユリウスのバシリカ(公会堂)、サトゥルヌス神殿、ウェスタ神殿など様々な遺跡が集約されていた。
フォロ・ロマーノの中の道を歩きながら、建物が完全な形で存在した時代の見え方を想像してみたが、ローマの政治・経済の中心地が実感できた場所だったのだろうなと感じた。