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第2章 学位をとる研修医は30% 『中堅放射線治療医が見てきた医局と資格 (仮)』の草案
過去の内容はこちらのマガジンに保管しています。
今日は学位について書いていきます。
本文はここから。
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度々紹介している、令和3年度の研修医アンケートでは、学位について研修医はどう考えているのでしょうか。下図にその結果を転載します。
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いかがでしょうか、専門研修への態度とは様相が大きく異なりますよね。専門医研修を行う研修医は89.3%でしたが、学位をとろうと考えている研修医は全体の30.7%にとどまります。大学病院の研修医でも33.2%と高くなく、臨床研修病院の29.4%と大差はありません。
目を引くのは、わからない・まだ決めていないと回答した割合の高さです。全体の半数近い46.6%もの研修医が、学位についての意向は決めかねている現状がうかがえます。
なぜ、こうした状況になっているのでしょうか。
おそらく、専門医とは異なり、研修医は学位を取得することによるメリットを測りかねているのかもしれません。
私は今でこそ学位を持っていますが、研修医の当時には特に取る必要はないんじゃないかと考えていました。私がやりたいのは臨床で、研究はあまり興味がないと思っていましたし、学位を取ることで何かいいことがあるの?と思っていたからです。
ただ、大学に入局する以上は、そのうち大学院に入らされるのだろうと予想していました。事実、その予想は裏切られることなく、大学院への入学を勧められました。勧められたと言っても、断るための適切な理由も見当たらなかったので、大学院への入学は半ば強制的ではありました。
こうした経緯から取得した医学博士という学位は、何かの役に立っているのでしょうか。ここからは、私が学位を取得してよかったと思うこと、反対によくなかったと思うことについて紹介していきますね。
(600字)
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累計文字数
はじめに 800
医局と臨床、研究 1600
医局と教育 1200
医局と人事 2400
医局の構成員 800
医局に入る研修医の割合 700
医局のメリット 1800
医局のデメリット、人事 900
医局のデメリット、人間関係など 1300
医局じゃなければ 1500
医局と私 1900
医局のまとめ 200 (医局関連で14300字)
専門医とは 1500
専門医を目指す研修医は90% 400
専門医のメリットとデメリット 1100
専門医をみんな持っている 1600
専門医のまとめ、学位へのつなぎ 400
学位とる研修医は30% 600
合計 20700
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いまいち必要性がみえない学位。
そのメリットとは?次回に続きます。
読んでいただきありがとうございました。
髙草木