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論文2. 前立腺癌に対するTomoTherapyの寡分割照射の治療成績
📖論文のリンク
📖タイトル
Long-term outcome of hypofractionated intensity-modulated radiotherapy using TomoTherapy for localized prostate cancer: A retrospective study
(前立腺癌に対するトモセラピーを用いた中等度寡分割照射の長期成績)
📖概要
2019年にPLOS ONEという雑誌に掲載されました。当時勤めていた日高病院(群馬県)での成績を解析しました。この病院では、TomoTherapyという強度変調放射線治療の専用機のみで治療を行っていました。
Tomoは分布がキレイで割と好きでした。
📖研究内容の概略
前立腺癌に対する放射線治療は治療期間が長いです。放射線治療は1日1回、週5日間です。従来、前立腺では39回の治療が行われています。約8週間です。ザックリ2か月。
2か月の治療は大変なので、近年は治療期間を短縮する方向です。私のいまの勤務先でも20回/4週間の治療です。
この論文が出したころというのは、20回に治療回数を縮める論文が出始めていました。この論文では22回の治療で、少し線量が高めです。治療成績はいいのですが、他の報告に比べてちょっと副作用が多めかもしれません。
📖論文掲載までの道のり
2016年10月 データ収集開始
2018年6月 初稿完成
2018年9月 投稿
2018年11月 リバイス投稿
2019年1月 リバイス投稿②
2019年1月 リバイス投稿③
2019年1月 アクセプト
2019年2月 掲載
データ収集開始から掲載までの期間:2年4か月
📖書いてみた感想
前回の論文から2年後に出した論文です。当時私がお世話になっていた上司から、「勤務した病院ごとに論文を書けるといいですね」と言われていました。確か私の前任者が、このデータを集めたら論文になりそうだと言っていたような気がします。そのアイデアを頂戴してまとめたのがこの論文です。
振り返ってみると、3回も修正したみたいですね。がんばりました。
今回掲載されたPLOS ONEは、このあと何度かお世話になることになりました。PLOS ONEの強みは、必ずしも新規性がなくてもよいことです。きちんとした論文になっていれば掲載される可能性があるのは、一般の勤務医にとってはありがたいものです。査読は時間がかかりますが…。