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聖地巡礼:カメイアリーナ仙台

2023年12月24日、『ハイキュー‼︎』の聖地・仙台市カメイアリーナに足を踏み入れた!

私は『ハイキュー』の探究者である。

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10月に、仙台行きのバスとカメイアリーナのツアーを予約していたが、台風15号のおかげで当日キャンセルをした。それから2ヶ月。行きたい、行きたい。とずーと思っていたので、念願かなっての「仙台」だ。

仙台駅を目の前にした時、「SENDAI STATLON」の文字がキラキラで、身体がフワフワしたような気分になった。

「赤葦くん推し」の私は、どちらかと言えば、宮城県大会より東京での練習試合や全国大会に興味があるわけだが、『ハイキュー』のファンなら、誰しも仙台を訪れたいわけで、私も仙台入りに高揚を抑えられなかった。

12月24日の仙台は、寒く、私の住む静岡と比べたら、とても寒かった。しかも、仙台から地下鉄でアリーナに向かう途中、天気が悪くなったみたいで、最寄駅・富沢駅に着いた時には、傘が必要なくらいの雨が降っていた。

でも、気にならなかった。

むしろ、晴れの日も雨の日も雪の日もバレーをしに自転車で体育館に向かう日向と自分を重ねると、自然とテンションが上がっていった。駅から傘を買うためにコンビニに行く足取りは軽く、不必要な「日向ダッシュ」をしていた。傘を買ってからも、ダッシュでカメイアリーナに向かってしまった。

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聖地・カメイアリーナに到着!

アリーナに入ると、すぐ左手のディスプレイケースの中から、『ハイキュー‼︎』の作者・古舘 春一(ふるだて はるいち)先生直筆の日向が、私を迎えてくれた。


おー。私も聖地に来たんだ!という嬉しさで体が熱くなるのがわかった。

ツアーの受付をすると、参加者としてのスタッフカード、パンフレット、ビブスが渡された。ビブスには番号が書いてあり、私は「9」番だった。


⁡影山くんの番号だ!

ここで、この番号を手にできるのは、スタッフの粋な計らい?いやいや、運命だ、と思った。

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そして、ツアーが始まった。『ハイキュー‼︎』ファンならわかる、数々の名場面とそのモデルになった場所を、スタッフが丁寧に紹介してくれた。

下のシーンと同じ角度からパチリ📸。
『ハイキュー‼︎ 20巻』

コートを見た後、国際大会で使用するロッカールームにも入ることができた。ここは、ツアーに申し込んだ人だけが見れる特別な場所だそうだ。そう、このロッカールームは、プロになってからの物語で出てきたロッカールームだ。

ここで私のテンションはマックスになった。

このロッカールームをウロウロしていたら、高校時代の影山くんと同時に、「シュヴァイデンアドラーズ VS MSBYブラックジャッカル」の試合の影山くんを思い出した。

『ハイキュー‼︎ 45巻』
「アドラーズ」も使用したロッカールーム。テンション上がって、ついつい撮ってもらってしまった📸。


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影山 飛雄(かげやま とびお)は、天才セッターだ。しかも、「努力する」天才だ。『小さい頃からバレーを始めて、バレー日記を欠かさず書き、日々、内省し、体調を管理し、毎日「ぐんぐんヨーグルト」を飲み、毎日走り込み、毎日バレーをする』天才だ。影山くんの技術・洞察力・体力・意識、どれをとっても最高レベル。天才だ。

影山くんの中学は、北川第一。北川第一には、2学年上の先輩に、及川 徹(おいかわ とおる)という、これまた天才セッターがいた。(「及川さんが天才なのか?」問題は、今はスルーして、)中1の影山くんは、及川さんの姿を見てバレーに勤しんだ。

中3になって、全国を目指す影山くんは、勝ちたくて、勝ちたくて、自分と同じストイックさをチームメイトにも求め、その秀でた才能ゆえに、凡人を、あるいは、「ある程度」優秀な選手を、息苦しくさせた。それが明確な形で現れたのは、全国大会を目指す夏の大会。影山が上げたトスの先には、スパイカーがいなかった。それは、チームメイトが影山に突きつけた拒絶だった。『「横暴な独裁の王様」たる影山は、「このチーム」には要らない。」と。

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影山くんは、なぜ烏野高校に入ったのか?について、「白鳥澤に落ちたから」という説明がある。そして、「名将・鵜飼監督がいる」から烏野に入ったと説明がある。

でも、白鳥澤に落ちたなら、なぜ影山くんは青葉城西に入らなかったのか?

セッターとして負けられない及川さんが青葉城西にいたから?

そうじゃないと思う。

青葉城西には、北川第一で一緒にプレーした同級生の、影山を拒絶した金田一や国見がいたからだろう。中学のちチームメンバーの拒絶は、天才セッター影山くんに、「心底怖い」と言わしめるほどのトラウトを植え付けているのだから、青葉城西に行くはずがない。

漫画やアニメの中で、影山くんと青葉城西との関係は、セッターとして負けたくない「VS及川さん」、あるいは、宮城県予選で倒さなくてはならない「VS県内の強豪校としての青葉城西」の形で描かれていて、それらの戦いがあまりに熱く、見届けることに夢中になってしまい、北川第一で同級生だった金田一くんや国見くんとの確執についても描かれてはいるものの、そのことについては言い忘れがちになってしまう。

ただ、こうして、『ハイキュー‼︎』の聖地を訪れて、体育館の施設を巡り、バレーコートを見て、その後、ロッカールームを見たら、中学・高校時代の影山くんと同時に、プロになってからの影山くんの凱旋試合を思い出し、影山くんと金田一くん・国見くんのことを思い出した。

カメイアリーナでの凱旋試合に、及川さん、岩泉さんも来ていない試合なのに、金田一くんと国見くん、つまり、影山くんの中学の同級生が見に来ていたのだろう。だって、金田一くんと国見くんは、試合の後、応援席からコートに降りてきて、ファンに囲まれている影山くんの近くを通っているんだから!影山くんに気づいてほしくて、結構ウロウロしたのかも。

そして、2人に気づいてた影山くんは、自分から、金田一くんと国見くんに声をかける。

あのシーン。
影山くんが笑うシーン!

この笑い方!前後がなかったら誰かわからないかもw。

影山くんは、世界のトップ選手になっても、中3のことが忘れられなかったわけですよ。

泣くでしょ。泣くよね、
よかったね。よかったね。影山くん!
やっと、心の傷が癒えたよね。

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影山くんのスゴイところは、中学であんなトラウマを植え付けられても、バレーで頂点を目指すことをやめなかったこと。もちろん、それができたのは、高校で、同級生、先輩、監督、コーチに恵まれたからだ。

ただ、影山くんが烏野でチームとして活躍できたのは、影山くんの、強くなるためなら「何でもする」ひたむきさ、スゴイ相手を素直にスゴイと認められる素直さ、という性格なり個性なりが、同じ目標を持った、日向の、ツッキーの、菅原さんの、チームメンバーたちの、心を動かし、影山くんを認めていたからだ。烏野が強くなれたのは、強い個性がシナジーを起こしたからだ。

「素敵な」「機能する」チームを作るには、あるいは、そんなチームのメンバーになるには、チームの目標に応えることができる、努力とか、強さとか、個性とかが必要なんだと思う。それは、「ただ他人に合わせる」ということは全く違う次元のことだと思うし、「欠点をなくす」とも別な話だと思う。

そんなことを考えてながら、私は聖地を巡礼し、自問してみた。

ただ、チームに応える個性が私に備わっているだろうか?チームに応える努力を私はできるだろうか?

理由なしに「負けたくない」って思える?
根性の使い手になれる?
レベル上げをして、所与の武器でラスボスと戦う知恵はある?
凹んでいても、タスクフォーカスできる?
周りのヤジに負けず、目先のカッコよさに負けず、定めた目標に向かって、職人のようにクールに執拗に行動を繰り返せる?
一挙手で相手を黙らせる才能はある?

このことを考え始めると、深みにハマる。


まあ、自分の個性については、また『ハイキュー‼︎』を読みながら、考えることにする。これからも『ハイキュー‼︎』と共に自分の生き方を探求したいと思う。

私は、これからも『ハイキュー』の探究者であり続けたい。

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帰り際に、カメイアリーナ限定の「日向&影山の雛ガラス」スタンプをもらった。聖地で、これを、手にした私は、やりたいことに向かって、きっと、ここから頑張れる。頑張ろう。訪れた年齢は関係ない。(と信じて。)

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