私の介護経験 その1

今90歳になる、兄の介護をするために

 車で40分かけて兄の家に来ています。
 兄嫁の遺影が祀ってある仏壇のお花を取り替え、一応手を合わせ洗濯機をまわし洗濯機が止まるまで、庭の草引きなど庭の掃除をします。
昨年、夫が亡くなり、やっと介護から開放されたが、暮の12月に入って、弟が頼みがあると言ってやって来た。兄の介護を手伝って貰えないか?といってきた。
とっさにやっと介護から開放されたのにといってしまった。
弟の話を聞いていると、私が断れば弟一人が兄の介護を背負わなければならなくなる。と思い週に1日ぐらいならいいか、と承諾した。
 請けてみると1週間日が過ぎるのが速い。掃除、洗濯ぐらいはこなせば大した事ないが、食事は食べられない食物があり、豆類、コンニャク、わかめはそのまま便に出る、硬いものは噛み切れない。一体何を作ればいいのか思案することばかり。
まあ、年寄だから野菜料理でいいかと思っていたら肉料理いいという。
37年前、私達の父親が脳梗塞になり半身不随になって入院したときのことを思い出す。田舎の病院でお金はいくらかかっても良いので、病院でみてもらいたいと言って、父が家に帰りたいと言っているのに家での介護を拒否したのを思い出した。
今皮肉にも兄にその自体がめぐって来たとは思っていないようである。
あの時の私の記憶が私を苦しめる。
親にしたように、自分に厳しくするべきだと言いたくなる。
父の病院での様子は、半身不随で利き手をベッドにくくつけられ、顔のヒゲは伸びたままで、顔にハエがたかっても、振り払う事もできず、家族が来ないと分かった病室は掃除も出来て居なかった。
私が病室に入ると、家に連れて帰ってくれと、懇願されたが、私の一存で連れ帰る事もできず、私の仕事が隔日勤務だったので、夫が仕事の無い日に観て上げるようにと言ってくれた。
それが介護の始まりで、その後、夫のチチ、夫の母、そして、夫と4人の介護をすることになる。
その2は、舅、姑の介護


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