靴のお手入れ用品の種類と使い方
何を揃えればいいの?
どんな種類があるの?
本当はエナメルの手入れ方法の予定でしたが、今日は
最低限どんな手入れ用品を揃えたらいいのかを説明しておきます。
□ 馬毛ブラシ1本と豚毛ブラシ3本(豚毛ブラシだけでも大丈夫)
□ 布(洗いざらしのTシャツとかタオルなどでOK)
□ 皮革用クリーナー(チューブ入り・乳液・液体・スプレータイプなど)
□ 靴クリーム(靴の色に合わせたもの。無色があれば便利)
□ 保革用クリーム(なくても大丈夫)
□ 防水スプレー(これは是非揃えてほしい)
以上は、通常の革靴のお手入れに最低限必要なものですが、靴もお手入れも好きで、特にこだわりたい方は今回とは別に説明します。
馬毛ブラシと豚毛ブラシ
馬毛ブラシは毛が柔らかくあまりコシがないので革にやさしく、お手入れの最初にほこりや汚れを落とすために使います。
毎日、脱いだ後や、お出かけ前にササーッとほこりを払うのにも便利です。
豚毛ブラシはしっかりしたコシのある毛で、靴クリームを平均に伸ばしたり
必要以上のクリームを取り除いたりするのに使います。
馬毛ブラシの代わりに使用しても問題はないので、特にこだわらない方は豚毛ブラシだけでも大丈夫です。
ただし、黒・茶系・薄い色(アイボリーやピンク)など靴の色によって使い分ける必要があるので3個が理想です。
もちろん、黒い靴しかない場合は一つで大丈夫です。
このほかにフワフワな毛の山羊の毛のブラシもあり、鏡面仕上げ(つま先とカカトを鏡のようにピッカピッカに磨き上げ)をする方は仕上げや普段のホコリ払いに使います。
ツヤを消さないでほこりを払うことができます。
布(クロス)
布はクリーナーを塗りこんだり、靴クリームを塗ったり、ブラッシングをした後に磨き込んでツヤを出すために使います。
靴の手入れ用品売り場で専用のクロスを売っていますが、洗いざらしのTシャツや使い込んだタオルなどで充分代用できます。
新しい布は糸くずが付いたりして、変えってツヤを消してしまう可能性があります。
柔らかい使い込んだ布がベストです。
☆ 最終仕上げに布をストッキングで包んで磨き上げると、ピカピカになります。(これも効果的です。参考までに)
ベネトレイトブラシと言ってクリームを塗るためのブラシもありますが、布にクリームを取って塗り込めば充分です。
こだわる方は指で塗り込みます。
体温でクリームが程よく溶けて革になじみやすくするためですが、やってみたい方はどうぞ W
皮革用クリーナー
クリーナーや靴クリームは国産だけでなく、イギリス製、フランス製、スイス製、アメリカ製など色々な国からそれぞれ特徴のあるものが出ています。
形態もチューブ入り、瓶入りの乳液タイプ、液体、スプレーなどがありますが、はじめはチューブ入りのものが使いやすく良いと思います。
クリーナーは汚れを落とすだけではなく、前の手入れで靴の表面に被膜を作っている蝋分を落とす役目と、ある程度の油脂分で保革する役目も持っています。
お化粧でいう革のクレンジングですね。
靴クリーム
靴クリームはざっと大きく分けるとビンやチューブに入った乳化性のクリームと缶に入った油性のものがあります。
簡単に言うと乳化性クリームは水と油と蝋が乳化されていて、油性クリームは水が入っていない油と蝋のクリームです。
ここでは細かい説明は省きますが、瓶入り、チューブ入り、リキットタイプと缶入りタイプの違いなど、次回に靴クリームの種類についてお話しします。
靴クリームもクリーナー同様に色々な国のものが販売されていますが、やはりそれぞれに特徴があります。
金額も国産の600円から3000円近いものまでありますが、特別こだわらなければ国産のもので保革、艶出しなど通常のお手入れには充分だと思います。
チューブ入りのものとビン入りの物は中身は同じですが、チューブ入りの方が使い勝手は良いように思います。
ただし、チューブ入りは色の種類が少ないので靴の色に合わせるなら瓶入りの方が合わせやすいです。
参考のために、チューブ入りは6~7色、瓶入りは70~100色近くあります。
靴の色にピッタリ合う色がない場合は、実際の色より少し薄目の色を選んでください。
保革用クリーム
保革用クリームもやはり各国から、モウブレイ、メルトニアン、ブートブラック、コロニル、ラナパーなどあります。
色付きの靴クリームが使えない革とか靴以外のバッグや財布、ジャケットなどは色移りの可能性があるので、保革用クリームがおすすめですが、クリーナーにも靴クリームにも革に必要な保湿成分(水分や油分)が入っていいますの特に使わなくても大丈夫です。
防水スプレー
水は革の大敵、防水スプレーは是非お勧めです。
革は水に濡れると繊維が分解され型崩れの原因になります。
皆さん防水スプレーの効果って知ってますか?
防水をしておくと水をはじくだけではなく、汚れにくくなるんですよ。
汚れの原因はほこりや油が空気中の水分や汗と一緒に繊維や革の中にしみ込んでしまうんですね。
なので、水分をしみ込まないようにしておけば、ホコリは叩けば落ちるし、油もしみ込まないので落ちやすいです。
防水スプレーの中身は靴用も生地用も同じです。
数を販売するために用途別に分けてますが、皮革だけではなく洋服やバッグ、財布などにも同じものが使えます。
襟周りや袖口、汚れやすいネクタイなど防水をしておけば汚れにくいし、汚れても落としやすいですよ。
[注 意 !]
ただし、使用する時は必ず屋外で使用するようにしてください。スプレーした防水液を吸い込むと肺まで防水してしまうので窒息します。
車の中で衣服に防水をするなどはもってのほかです。
命にかかわるので、必ず守ってください!!!
次回は前回に次いで、エナメル革の手入れについてお話しします。
お楽しみに!