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起毛革の手入れ方法
裏 技・やってはいけない注意点など
画像の写真は起毛革ではないですが、最近私が好んで履いている靴です。
一番左の靴は20年、中央は15年、右は1年ほど履いてます。
皆さん、スエードの靴って手入れしてますか?
スエード(起毛革)の手入れってどうすれば良いか分からないですよね。
□ 起毛革ってなに?(種類も知ってますか?)
□ スエード、ベロア、ヌバック、バックスキンはどう違う?
□ 起毛革の手入れ方法(裏技・してはいけない注意点)
□ 知っておくと便利な防水の効果
起毛革ってなに?
起毛革とは字の通り毛を起こした革のことで、牛や豚革の表面(吟面)や裏面をバフして毛羽立たせた革のことを言います。
「そんなのわっかとるわ!」って言われるかもしれませんが、毛羽立たせた革の毛の長さによって呼び名ちがうのも知ってました。
起毛革の種類は
スエードに代表される、ベロア、ヌバック、バックスキンなど、毛羽だった革を起毛革と言いますが、その違いって分かりますか。
簡単に言うと、スエードとベロアは革の裏側を、ヌバックとバックスキンは革の表面をバフして毛羽立たせてある革のことです。
その毛足の短いのがスエードとヌバックで、長いのをベロア、バックスキンと呼んでいます。
バックスキンのバックとはBUCK(牡鹿)のことで、その革の表面を毛羽立たせたものがバックスキンなんですね。
それにしても、どれもお手入れがしにくいと思いませんか。
起毛革のお手入れ方法
というより、結論を言うとツヤ革のような手入れ方法がないんです。
雨の日には履かないとか、できるだけ汚さないようにするのがベストです。
とはいっても、なかなかそうはいかないですよね。
大丈夫、ちゃんと手入れ方法をお話しします。
起毛革は特に汚さなくても、一日履いているとホコリなどが毛足の中に入り込んで、そのままにしておくと空気中の湿気や水蒸気を吸い込んでホコリがこびりついてしまいます。
そこで、水分を寄せ付けないようにするためには、履く前に防水スプレーをしておく。そして、脱いだらスエード用のブラシでブラッシングをしてホコリを落としておくことが、奇麗さを保つヒケツです。
知っとくと便利な防水の効果
汚れは空気中の湿気や汗など水分と一緒に繊維や革にしみ込みます。
水分を寄せ付けないように撥水処理をしておけば汚れない訳です。
なので、湿度の少ない乾燥した地域では汚れは付きにくいです。
また、襟や袖口の汚れやすいところやネクタイなどのシミが付きやすいところに防水をしてこけば汚れが付きにくいし、ついても落としやすいです。
☆ 履く前に防水スプレー・脱いだらブラッシング
ブラシは靴の色で使い分けてないと色移りをしてしまうので注意が必要!!
スエード用のブラシは、大きい歯ブラシのようなナイロンブラシという物がハンズやロフトの「靴の手入れ用品売り場」に売ってますのでお勧めです。
また、針金のスエードブラシもありますが、靴が新しいうちは柔らかいナイロンブラシを使用してください。
特に汚れたところは靴用の消しゴムでゴシゴシ (靴用でなくてもOK)
ただし、やりすぎると色が落ちてしますので、少しずつ加減を見ながらやってください。
起毛革は色の定着が悪く、色あせしやすいのが欠点です。
裏 技
油分が切れてくると色もさめてきますので、色がさめてきたなと思ったら、
「靴の手入れ用品売り場」にスプレータイプのミンクオイルというのがありますので、これをスプレーするとかなり元の色が復活します。
さらに色が剥げてきたら、起毛革専用の補色スプレ―で補色をして下さい。
リキットタイプも有りますがスプレーの方がムラになりにくいのでお勧め。
補色をする前に
〇 全体的にナイロンブラシで汚れやほこりを丁寧に落とす。
〇 毛足が寝たり、すり減ってしまった所は金ブラシで毛を起こす。
裏 技
特にすり減ったり、寝た毛足は粗目のサンドペーパーで毛羽立たせる。
補色方法
〇 全体にムラなくスプレーする。
〇 乾く前にナイロンブラシをかけて全体に平均化させる。
〇 つま先やカカトなど、色剥げが激しいところに再スプレーする。
〇 またナイロンブラシをかけて色を平均化させ、なじませる。
〇 10~15分おいて乾いたらナイロンブラシで毛並みを整える。
〇 仕上げに防水スプレーをかける。
注 意 点
黒以外はスプレーの色に変わってしまうので十分色の確認をする。
何度もお手入れをして、補色をするとシワなどで色ハゲしやすい所とハゲげにくいところで色ムラが出てきます。
できるだけ丁寧にブラッシングをして下さい。
もちろんブラシは色別に変えないとブラシの色が移ってしまいます。
ブラシは色別に変える → 補色の時は特にこれ大事!
最後の防水スプレーをかけるのもお忘れなく。
そして
履く前に防水スプレー・脱いだらブラッシング
それでは、次回はエナメル革のお手入れです。
お楽しみに!