『見るnote』第2回。激戦ドローで、両チームがハッピーになった名古屋グランパスvs湘南ベルマーレ
J1最終節・名古屋グランパスVS湘南ベルマーレで、とんでもないドラマが待ち受けていた。
両者は2年前、共に悔しい想いを味わった。
2016年シーズンで残留争いを繰り広げていた両者だったが、2016年11月3日にパロマ瑞穂スタジアムで行われた一戦で、共に涙を流す展開となった。
すでにJ2降格が決まっていたベルマーレと、勝てば残留濃厚になり、引き分けでも可能性を残すグランパス。要はグランパスが負けたら降格が決めるという、グランパスにとっての『決戦』だった。
しかし、結果は3−1でベルマーレの勝利。
この瞬間、J創世記からJ1で戦い続けた『オリジナル10』だったグランパスの史上初のJ2降格が決まった。
悲しみに暮れた日から2年経った2018年12月1日―。
両者は再び同じ舞台で顔を合わせた。
しかも、2017年に共に1年でのJ1復帰を果たしながらも、今季は苦戦を強いられ、負けた方がプレーオフに回ってしまうというシチュエーションで。
両チームにとって『一大決戦』となったこの対決は、予期せぬ形で共にハッピーエンドを迎えた。
2−2。
ベルマーレが前半で2点リードをするが、後半にグランパスが2点を返して追いつくという劇的な展開。
タイムアップの瞬間はベルマーレだけJ1残留が確定し、グランパスのプレーオフ行きが濃厚だったが、その数分後、同じ残留を争うジュビロ磐田が川崎フロンターレに1−1から後半アディショナルタイムラストプレーで失点し、1−2の敗戦。
この一報がスタッフやスタンドのサポーター達のざわめきと共に選手に伝えられると、グランパスの選手、スタッフ、サポーターが喜びを爆発させた。
タイムアップの瞬間、スタジアムはまさに水を打った静けさだった。だが、徐々に歓喜の声が挙がり、最後は両チームの選手、スタッフ、サポーター、そしてスタジアムに来ている全ての人が喜ぶと言う、『あり得ない空間』に切り替わっていた。
共にJ1残留。共にJ2降格という屈辱を味わった日から758日の出来事だった―。
その感動を写真とコメントで振り返りたい。
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