個人事業主本部に属するデータアナリストのお仕事と私の心構え。
導入
初めまして、石井貴久です。個人事業主本部で戦略部&マーケティング部(兼務)に所属するデータアナリストです。
前回のブログ執筆から約半年経ち、自分の言葉で普段の業務を語れる程度になったので、他社・他部署から見えづらい事業部にいるアナリスト職の一例をお伝えしたく、筆を執りました。
どうぞ最後までよろしくお願いします。
目次
1, 目標
2, 前提
3, お仕事
4, 心構え
5, まとめ
1, 目標
個人事業主本部における私の目標は「部の課題発見/意思決定を、データに基づき迅速化/効率化する」ことです。その達成のため、主に下記2点に注力しています。
KPIを細分化した各種指標へのアクセシビリティ向上
分析を通じてユーザーの理解を深化
簡単に言えば「見える化」です。より簡単に、より分かり易く、より深く、実態を詳らかにしていきます。
2, 前提
そもそも下記ポイントは当然だと思うので深堀りしません。ご覧頂いている皆様も形違えど意識的/無意識に取り組んでいらっしゃると思います。
自社プロダクトの理解、競合他社の状況把握、制度変化のキャッチアップ
部のメンバーと業務/非業務いずれも普段からコミュニケーションをとる
分析・可視化・マーケティング等の、知識・スキル向上
「己を知り敵を知れば百戦危うからず」というやつです(孫氏)。
3, お仕事
簡単に、下記の流れで仕事をしています。
分析依頼を受ける or 問題意識に基づきタスクを起案する
タスクの優先順位を決める
優先度が高いものから着手する
分析結果を報告する
1. 分析依頼を受ける or 問題意識に基づきタスクを起案する
まず、部内の多方面の方々から相談してもらったり、自分が問題に感じる事柄を言語化したりします。例えば依頼を受ける場合、私は部で唯一の分析担当者なので(※)、ジャンルが多種多様です。
ex)
本部長「次期以降の予算をシミュレーションすると...?」
予算や部の戦略方針等、高い目線からのご依頼が多め
戦略部「プロダクトのオンボーディングの改善点は...?」
プロダクト開発の方針等、現在or将来のUserFocus(弊社Valueの1つ)なご依頼が多め
マーケティング部「キャンペーンを検討する上で現状は...?」
キャンペーン施策検討や足元の数値周り等、マーケティング関連のご依頼が主
開発部「機能リリースを差し戻す場合に判断する数値変化は...?」
機能の変更やリリースがユーザーに与える影響等、確定申告プロダクト内部のご依頼が主
また、相談してもらう際に特段フォーマットを設けていないので、内容の粒度も様々です。
抱えている問題意識からアウトプットイメージまで、細かく丁寧に教えてもらえる場合もあれば、
ざっくりと「こんな数字が知りたいのですが...」と、フワッと依頼を投げてもらう場合もあります。
フォーマットが無いことでコミュニケーションコストが掛かるのでは?と思われるかもしれません。
確かにその通りですが、一方で気軽に相談・依頼しやすい状態でもあると思います。
初回相談から如何に相手が求めるものを知り、期待以上の成果を出すかが、私の責務&"やり甲斐"です。
(※) 唯一と言いつつ部長の加藤さんも分析者です。ただ、私の個人的目標の1つとして"加藤さんに一切の分析作業をさせない"ことを心に秘めているので、唯一でありたいです。
2, タスクの優先順位を決める
依頼を受けた時に大事なことは主に、4W (Why, What, When, Where) だと思います。
Why なぜ?
どのような問題意識に基づいて、それが知りたいのかを共有してもらいます
相手が本当に知りたいことを理解することで、分析の方向性や結果の見方、示唆の出し方が変わります
そのために、普段から各所のSlackのやり取りやMTG中の議論にアンテナを高く立てておきます
What 何を?
具体的に何が知りたいのか、曖昧な点を出来るだけ明確にします
ここで認識齟齬があるとアウトプットイメージが全く違う物になり、手戻りが発生し得ます...
"フワッと依頼"の場合、依頼元もまだ曖昧な時があるため「私ならこう考えるが如何か」と先出しします
When いつまで?
いつまでにそれが知りたいのかを把握します
爆速で応えられるのが一番ですが、たいてい他タスクを抱えており即座には着手できません
"ナルハヤ" が被った場合は関係者に相談したり、タスク管理ツールAsanaの優先順位をズラします
Where どこで?
アウトプットをどこで・どんな頻度で見たいのかも把握します
SpreadSheetで一時的に見たいのか、Lookerで定期的に任意のタイミングで確認したいのか
SSでアドホックに報告する場合が殆どですが、定期的に見たい場合は設計からきちんと考える必要があります
上述した4Wからタスクの期限を把握し、所要時間を見積り、優先順位を決めます。
3, 優先度が高いものから着手する
分析する際に意識しているのは、『早いか、深いか、新しいか』です。
早い
最重要事項です。早いにこしたことはありません。弊社Cultureの1つSpeedを体現します
もちろん、ミスや認識齟齬、手戻りがないことが大前提です。セルフレビューもします
深い
既にデータに基づく裏付けがあったり、イメージできていたりする事柄には、一歩踏み込み+α(プラスアルファ)を付けるようにします
単純に、二番煎じでも綺麗に整え直して分かり易くするだけでも良いと思います
新しい
今まで知らなかった・分からなかったことを明らかにします
この手の分析が出来ると、更なる深堀りや施策の検討に繋がったりします
文頭で"意識している"と言いながら実は無意識なのですが、事ある毎に思い出すようにしています笑
4, 分析結果を報告する
報告する際には、主に2つ気を付けます。
簡潔に分かり易く
報告対象者は忙しいです。相手に文章を読み理解してもらうための手間を掛けてはなりません
「何」を分析し、どのような「結果」が得られたのか。その分析の前提「条件」や「方法」は何であるか
箇条書きや括弧書き、絵文字等を駆使して、大事なことがスッと頭に入るように心掛けます
事実と意見は分ける
分析した結果を眺めていると色々と言いたくなります。分かります。ただ、結果と私見を混同してもなりません
報告時に結果と意見のセクションを厳密に分けずとも、語尾を「だ、である」から「かも?でしょうか?」と崩したり、丸括弧()書きで捕捉するだけでも良いと思います
ホウレンソウの「報告」にあたるこの観点は、アナリストではなくても皆様普段から気を付けていらっしゃると思います。
報告した上で、追加の深堀り分析が必要か否か議論していきます。
4, 心構え
その他、個人的な心構えを2点挙げます。
1, いつも感謝 Respect
常日頃どんな時でも感謝の気持ちを忘れません。その気持ちを言葉にして伝えます。
悲しいことに、まだまだ社内のデータに精通していないので、たいていのタスクで助力を請いています。
例えば、データの所在や定義が分からなかったり、抽出条件に確信を持てなかったり... 素直に助けを求めに行きます。
正直、助けてもらった方々に実のあるお返しができない事ばかりです。そのため、極力テキストや口頭で明示的に感謝の気持ちを伝えるようにしています。
2, 仕事を楽しむ Fun
どんなに忙しくても好奇心を持って仕事を楽しみます。
どうしても忙しく逼迫していると、相談を受けたり問題を見つけたりしても、ネガティブな気持ちになってしまいがちです。
しかし例えば依頼なら、取り組むと結果報告に感謝してもらえ、自分のスキルも上げられる、一石二鳥な素晴らしい機会です。
どんな時でも様々な機会をポジティブに捉え、楽しんで取り組めるように心掛けています。
5, まとめ
事業部に所属するデータアナリストがどう仕事をしているのか、どんな考えを持っているのか、一例として紹介させて頂きました。
最後までご覧頂きありがとうございました。少しでもこの職種の "見える化" に繋がり興味を持って頂ければ幸いです!
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