森林公園の紅葉と、屋台の豚汁
東京の秋は短い。温度が上がったり下がったりしながら、街路樹が紅葉していると思ったら、次に見たときにはもう枯れているなんてこともある。今年は特に寒暖差が激しいからか、結局紅葉を見れずじまいで冬を迎えそうだ。
ちゃんと紅葉を見にいったのはいつだっけと思い返すと、2年前の秋に森林公園に行ったのだった。森林公園へは東武東上線の快速に乗って池袋から約1時間。まさに僕の得意とする週末日帰りができる郊外の観光スポットだ。駅から公園まではバスが出ている。
森林公園はとにかく広い。東京ドームの約65倍の広さがあるらしく、公園の中には遊具があったり、山があったり、池があったり。11月にもかかわらず、雪が結構積もっていて、肌寒かった。
そんな森林公園で一番印象の残っているのが、屋台で食べた豚汁だった。なんの変哲も無い豚汁なんだけれど、食べる場所と景色によってその味はいかようにでも変化する。寒い初冬の公園のど真ん中で、熱々の豚汁というのはこの上なく美味しい。
僕が小学生の頃、週末の明け方には決まってお父さんとおじいちゃんの3人で釣りへ出かけた。日の出前の本当に真っ暗な時間に釣りをするのだが、海辺にはラーメンの屋台が出ていて、必ずお父さんがラーメンを買ってくれた。あの寒空の下で食べたラーメンの味に叶うお店には未だに出合うことができない。
でも、この豚汁は、そんなラーメンと肩を並べるくらい美味しいと感じたご飯だったなあ。