![大磯プリンスホテル](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8675394/rectangle_large_type_2_3ea9a5db877a1223b7cacc6e3e6c23cd.jpg?width=1200)
みんな“ゆらぎ”を求めている
大磯プリンスホテルに「THERMAL SPA S.WAVE 」というスパがある。海につながるインフィニティプールが話題だけど、温度帯の異なる4つのサウナが面白かった。自分の適温を見つけていくあの感覚、すごく心地が良かった。
サイトにあるロゴを見てもわかるように、“ゆらぎ”がこの施設の大切なキーワード。“ゆらぎ”に溶け込むような感覚が味わえるというわけだ。夜のインフィニティプールも、そういった意味ではすごく不思議な気分になれる場所。プールと海と空の境界が曖昧で、自分の居場所がわからなくなる。
“ゆらぎ”は今の自分にとって、すごく大事な言葉でもある。ゆれて、混ざって、曖昧であること。はっきりとした区別をしないこと。二分的な考えで物事を見ないようにしたいと常々考えている。
ただ、ぷかぷかとプールに浮いているように、ゆれていることは時に不安にもなる。考えがないと誤解されることだってある。特に最近の世の中では「お前はどっちなんだ?」「お前の意見はどうなんだ?」と、それが絶対的正であるがごとく答えを求められているような気がする。
だけど、溶けて無くなりそうなこの暑い夏だからこそ、ちょっとくらいゆらゆらしててもいいんじゃないかと思ってしまう。どちらかを選ぶことが自分の意思であるなら、どちらをも選ばないという選択肢も自分の意思によって決められるべきである。そんな、夏の朝。