水の教会

気軽にいけない神聖な場所

 昨日トマムの「星野リゾート」に行った話を書いたが、実は結婚式場を探す一環でここを訪れたのだった。何を隠そう、ここには安藤忠雄建築の「水の教会」がある。

 最近では教会での結婚式も一般化したために、意外と馴染みあるものになっているかもしれないが、本来教会とは誰でも簡単に入れる場所ではない。キリスト教徒が祈りを捧げる場所なのであって、ここで結婚式を挙げるのであれば、本来は教会に長い期間通って許しを得なけれないけないということはあまり知られていない。

 そんなこともあって、一般公開もされている「水の教会」だが、実は観光で行くと、日中に入ることはできない。一般公開されているのは朝一と日没後の結婚式などに利用されない時間だけで、この時間に行くためには(電車がないので)必然的に宿泊する必要がある。

 わりと本気でこんな辺鄙な場所での結婚式を夢見ていた僕らは下見も兼ねて宿泊、ちゃんと予約をとって誰もいない日中に教会に伺うことができたのだった。さすがに遠すぎるという理由から見学だけで終わってしまったのが悲しいが。

 一言で言えば、暖かいコンクリートに固められた場所という感じがした。季節柄外が寒かったこともあるが、これだけコンクリートに囲まれているにもかかわらず、不思議と冷たい感じがしない。それは曲線をうまく取り入れていることや日光の入り方、景色などさまざま理由があるのだろうが、何よりここが敬虔な場所だからか、守られているという心地がする。

 中高時代カトリックの学校に通っていたこともあり、もともと教会には馴染みがあるのだが、国内外の教会を見るにしたがって、教会への興味は最近さらに強まってきた。海外(特にヨーロッパ)では荘厳な雰囲気の場所が多いが、こうしたコンクリートで固められた教会はどことなく日本らしくて、もう少し色々と通ってみたいなと思っている。

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