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#310 ツボ
些細な言葉がツボに入ることがある。
昨日、NHKの朝ドラを観ていた時のこと。浪速大学の人力飛行機部『なにわバードマン』の由良先輩(吉谷彩子)が、岩倉舞(福原遥)にこう言った。
「イアハートが、なんで飛ぶん?って聞かれた時、いっつもなんて答えてたか知ってる? ただ、楽しいから。 そやから岩倉も、それでええのんちゃう?」
アメリア・イアハートは、世界一周飛行中に消息を絶ったアメリカの女性パイロットだ。1937年のことだからずいぶん前の、しかも外国のひと。そういうひとに、関西弁で「なんで飛ぶん?」と聞いている絵面を想像すると、それがなんだかおかしくて、3時間に1回くらい(フッ)ってなってる。
この台詞で拾うべきは、ただ楽しいから、というこれ以上ないシンプルで強い動機なのだろうけど、思い出す度にそこまで辿り着けなくて、手前でつい(フッ)となってしまう。