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SNS時代の表現

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SNS時代の表現について書いた自分の文章を集めたマガジンです。
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#言葉

書くことが楽しいという気持ち

どこから道を間違ったのか思い出せない。 ただ、数年にわたって「書く」という行為に向かう足取りが重たくなってしまっていたのに気づいたのは、本を書きおわり、その勢いのままにレターというサービスを始めた時、「あれ、書くってこんなに楽しいことだっけ?」と感じた瞬間だった。それは意外なほどの驚きで、それというのもそもそも僕は書くことが苦手だと思っていたし、書くことがある種の強迫観念にもなっていたから、書くって楽しいって思ったことは、無いと思っていた。必要に駆られて動き出す、食欲や睡眠

文章苦手な人がまず心がける約10個の事柄

最近写真家やクリエイターの方に「文章どうやって書いたらいいですか」とか、「人前で話すときのコツありますか」とか質問を受けることがあります。その都度、「いや、俺は本当は文章苦手やねん」とか「極度の人見知りで本当は人前で話すのは嫌なんだよ」とか言ってるんですが、あんまり信じてもらえないです。なんかやたら書いたり、話したりしてるし、教員という仕事柄もあって、文章系のことが得意だと思われがちなのかもしれません。でも、本当に文章書くのも話すのも苦手で、逆にいうと、それだけマジで苦手意識

人間は全て、実は「魔法使い」である可能性を日経のマガジンで真剣に考えてみる

今日は日経COMEMOのマガジンで真剣に魔法について考えてみたいと思います。もちろん「魔法のようにチャーハンがおいしくなるマル秘レシピ」とかの比喩じゃないです、本物の魔法、エクスペクトパトローナム!!とかイオナズン!とかの話。あ、待ってください、大丈夫です正気です。本当に真面目に考えます、大丈夫です是非お付き合いください。なぜ急に魔法のことを言い出したかというと、自分のこのTweetがきっかけです。 「格調」と書くべきところを「拡張」ってタイポしたのが恥ずかしいんですが、割

言葉は、思考や感情を「記すもの」ではなく、「呼び出すもの」という発想

1.言葉とは「呼び出すもの」最近noteを読んでくださった人から、何度か文章を褒められることがあったんですが、実は自己認識では逆で、子どもの頃からずっと言葉や文章に苦手意識を持ってきた人間です。でも、長い大学での研究生活を経て、少しずつ「言葉を使うとはどういうことなのか」という目処が立つようになりました。今日はそのことを書こうかなと。 わりと多くの人が、「言葉や文章は、自分の内側にある思考や感情を記すものである」と考えてらっしゃるんじゃないかと思うんですが、実はこれ、逆なん