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安野たかひろ「参加型マニフェスト」メジャーアップデート発表会見の全文書き起こし

7月5日 午後17時より都庁記者クラブで行われた安野たかひろによる記者会見の内容を本投稿でもご紹介いたします。

以下、書き起こし全文

本日は大変お忙しい中、急な呼びかけにもかかわらずお集まりいただきありがとうございます。

私、安野たかひろは、本日、東京都知事選挙の「参加型マニフェスト」のメジャーアップデートを行いました。選挙期間中に政策の大幅な改善がオープンな形で行われる、というのも日本初のことだと思いますので、本日は

1)参加型マニフェストとは何か 
2)政策に関する議論がいかに求められているか
3)参加型マニフェストを支える3つの日本初の取り組み
4)実際に集まった反響や集まった声の内容
5)「参加型マニフェスト」で実現されたメジャーアップデートの内容

についてお話しさせていただきます。

1)参加型マニフェストとは

まず簡単に参加型マニフェストについて改めて紹介をさせてください。私は都知事候補として、6月20日の告示日にマニフェストを公開しました。マニフェスト公開の発信は、SNS上でも900万回以上表示されるなど、大きく注目されており、早稲田大学マニフェスト研究所という第三者機関からの評価でも、現職含む主要な候補の方々の中で最も高い評価をいただいています。

そしてさらに、私のマニフェストの特徴は、発表して終わりではなく、各政策に対して、都民の声を広く聴き、政策の改善提案もオープンに受け入れる姿勢を取っていることです。実際に、このあとご紹介する3つの仕組みを通じて、私の政策は大幅にアップデートできました。詳細は後述いたしますが、政策議論はこの2週間で、従来のアプローチであれば数年かかるような進捗を見せました。

2)都民の皆さんは、政局ではなく、政策を求めている

今回の都知事選で、私が最も強く訴え続けているのは、「政局ではなく政策を」ということです。
皆さまもよくご存知の通り、東京は世界的に見ても競争力を失っています。いまこそ、山積する課題に対して、具体的な政策でもって解決をしなくてはならない。そうでなければ、東京は埋もれてしまいます。

私のこの訴えにまず反応してくださったのは、都民の皆さんでした。今回の都知事選において、現職含め全候補のうちでもっともSNSで拡散されたものは、私のマニフェストです。
次にWebメディアの皆さまから注目をいただき、今ではいくつものマスメディアの皆さまも、私を主要候補の一角として挙げてくださるようになりました。
しかし、残念なことにまだ一部のメディア、特にテレビ局の皆さまからは、私の政策を報道したいという声をいただくことはありません。あまつさえ、「投開票日後に紹介させてほしい」と仰る局の方もいらっしゃいますが、私はこの現状に疑問を感じざるを得ません。

過去最多の56人が立候補している今回の選挙において、すべての候補者を平等に報道するのはたしかに難しいと思います。国政の政局の代理戦争や、候補者同士の舌戦、これを面白いと考える方が多いこともわかります。しかし一方で、都民の皆さまが東京の未来を託せる人間を選ぶ際に、政策の中身で判断し、自分は誰が掲げる政策に一票を投じたいのか、考えるための情報を提示するのも、報道の皆さまの役割ではないでしょうか。
実際に、私が実施しているブロードリスニングにおいて、都民の皆さんから「SNSやWebメディアを通してしか、個々の候補者の政策を知ることができない」現状への違和感の声を数多くいただいております。

だからこそ本日は、私、安野たかひろの政策を伝えたいという気持ちと同じぐらい、政策と、それによってもたらされる東京の未来とで都知事を選んでほしい、この訴えをお届けする場としてこの会見を持たせていただきました。

3)参加型マニフェストを支える3つの日本初の取り組み

私の政策議論の前進を支えているのが、今回の選挙戦で取り組んでいる、3つの日本初の取り組みです。

1つ目は、都民の声を広く早く聴く「ブロードリスニング」です。
私は立候補会見の時から、今回の選挙は候補者が一方的に考えを有権者に伝える「ブロードキャスト」の期間ではなく、むしろ有権者が各候補の政策をどう考えているかを聞く「ブロードリスニング」の期間として、双方向の対話が行われるようにしたいと考えていました。実際に、SNS上でハッシュタグをつけてもらったコメントや、特定の記事や発信に対する反響のコメントを分析することで、個別の政策についてみなさんがどのように考えておられるのかを把握できるようにしています。

2つ目が、政策改善サイクルを高速に回す「オープンソースの政策開発」です。
6月20日にマニフェストを公開以来、実に多くの反響があり、GitHubという仕組みで具体的な政策の改善提案も多くいただきました。また、SNS上や電話やYouTubeライブといった「AIあんの」の仕組みで得られたフィードバックも、私やスタッフがGitHub上の政策議論に盛り込むことで、GitHubを利用されない方のご意見も広く取り込み、どのような議論プロセスを経て政策改善がなされたのか、過程を誰でも追うことができるようにしています。

3つ目が、都政の情報をわかりやすく発信する「AIあんの」です。
Youtubeライブ上でAIアバターの安野に政策について何でも聞ける、という仕組みで、これも安野からの一方的な発信ではなく、みなさまからの質問・応答を受け付けるという仕組みになっています。また、AIが回答できなかった質問、回答精度が不十分だった質問を振り返って改善するような仕組みも備えています。こうした仕組みはさらに多くの方に使っていただきたいと思い、Youtubeだけでなく、電話でAIあんのと話せる仕組みも提供してきました。

こうして、都民の声を聴いて、政策を磨いて、わかりやすく伝える、「聴く・みがく・伝える」のサイクルを高速に回してきました。

4)実際に集まった反響や集まった声の内容

この取り組みで、実際にどれだけの反響や声が集まったのか。

関連するXのポストは17,000件を超えました。YouTubeのAIあんのでは2週間で6,200件の質問に回答しました。電話のAIあんのも10日間で830件以上に回答しています。通常の講演会やタウンミーティングでは到底実現できないボリュームの対話を実現しています。

また、政策改善については、2週間で208件の課題提起と、80件の変更提案がなされ、そのうち65件が実際に政策に反映されました。

5)「参加型マニフェスト」で実現されたメジャーアップデートの内容

政策議論への反響に続いて、私のマニフェストのアップデート内容についても触れさせていただきます。詳細はオンラインでご確認いただけるようにしておりますが、いくつかの大きなアップデートについてお話しさせていただきます。

まず1つが、子育ての経済的負担に対する支援の中での所得制限の扱いです。初版のマニフェストに対する声の中でも、特に大きかったのが子育て支援における所得制限に関する記述で、足下の東京都の教育費の現状を踏まえるとこれは撤回すべきだという声が多くありました。これを受けて、財源や所得制限を設けないことによる行政事務コストの削減インパクトなどから、所得制限を設けない意思決定をしました。

また、医療分野では、男性のHPVワクチン任意接種に対する全額助成の方針を固めました。ブロードリスニングの結果、現役世代の健康を守る取り組みとして課題提起があり、関連するがんの予防効果は将来の医療費を抑制する意味もあることから、施策として採用しています。

最後に、財源です。6月20日に発表したマニフェストに対して、これらの施策を実行する財源はあるのか、というお声もありました。これに対して、私が掲げた各種新規施策を実行するための予算を精査したところ、現行の都の年間予算8.5兆円の1%未満、約540億円で実現可能と見込んでいます。現在の東京都の税収の伸びから、行使可能な予算を考えると、年間370億円程度が毎年増える計算になり、これにより、都知事任期の前半2年で、新規政策が実行可能であることがわかりました。このように、財源についても現実的な検討を重ねた上で、実行可能なマニフェストにすることができたと自負しています。

私は立候補に際して、台湾の元デジタル担当大臣オードリー・タン氏からいただいた応援メッセージを引用して、「私たちはもっと良い方向に変われる」と申し上げました。実際に、選挙期間の2週間だけでも、選挙の在り方・民主主義の在り方は大きな進化を遂げたと思います。私は明日、選挙期間最終日も、街頭で、そしてオンラインで、有権者の皆様の声を聞きながら、東京の未来を一緒に描いていきたい。

安野たかひろは、選挙のやり方、政治システム、そして東京の未来をアップデートしていきます。私からの話は以上です。それでは、質疑応答に移りたいと思います。

動画は下記よりご覧下さい