![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/151293642/rectangle_large_type_2_d4e042c3da3635d89f4996379b44f342.jpeg?width=1200)
自然の家でのシーツ畳みの本当のハードルは
吃音親子サマーキャンプのことを書いたついでに、恒例ともいえる自然の家でのシーツ畳みのことを書いておこう。
参加者が寝泊まりする部屋は二段ベッドになっており、各自シーツを2枚受け取って、それを敷いて寝る。最終日には、それを畳んで、部屋ごとにまとめて返すことになっている(シーツの数が合わない騒動も時々起こる)。
シーツには推奨の畳み方がある。短辺の両辺を2人で持って、まずは2回谷折りにし、その後、長辺を3回畳むというもの。
私が24年前に初参加したときからこの畳み方は変わっておらず、初日の「入所のつどい」にて、施設の方が実演も交えて丁寧に説明してくれる。
「アルゴリズム体操」(ピタゴラスイッチ)が出てきてからは、その歌詞をもじって「ぱっちん ぱっちん ガシン ガシン ガシン」の歌が添えられるようになった。たしかに分かりやすい。
さらに、最終日の朝にも、あらためてスタッフが参加者に向けて畳み方を説明する。
短辺2回・長辺3回の畳み方の確認は、たしかに重要だろう。うろ覚えや勘違いもあるし。
が、かれこれ20数回このキャンプに参加してきた私は知っている。
実際には、きちんとシーツを畳むうえでの一番の難関は、短辺2回・長辺3回のルールを覚えてそれを守ることではなく、誰かに声をかけて一緒に畳むことなのだ。
「手伝って〜」
「そっち持って」
「シーツ畳もっか」
といったほんの一言が言えない。
それで、自分一人でやろうとしちゃう。
そして、一人でやると、まず間違いなく、ぐちゃぐちゃになる。きれいに畳めない。
子ども、親、スタッフ問わず、これは起きる。
いや、何を隠そう、20年前は自分もそうだった。
「誰かを煩わせるくらいなら…」「畳み方は頭に入ってるし…」「一人でもなんとかなるんじゃないか…」と、他人を頼らず自分でやろうとしちゃう。
多分今でも、初参加とか、周りに知らない人がいっぱいとかの場合には難しいんじゃないかな。
二人組で畳んでいる隣で、一人で畳もうと悪戦苦闘している子がいる、みたいな光景もよくあることだ。もちろんそんな様子を見かけたときには声をかけるわけだけれど。
大人の側は、ていねいに手順を説明して理解させようとするけれど、実際のハードルは別のところにある。
多分、こうしたズレは、学校教育のなかでもいっぱい起こっているのだろうなあと思う。