「ぼくのブック・ウーマン」の授業を見る①
3か月前に、小6国語(光村図書)の新教材「ぼくのブック・ウーマン」(ヘザー・ヘンソン作)のことを書いた。
その後、私が主催する空間研(学びの空間研究会)のWEST例会でも、役になって動きながらの読み合わせを行った。
それで、ぜひ一度小学校での授業を実際に見てみたいなと思っていたのだが、そんな話を、同じキャンパス内にある附属小金井小の小野田雄介先生(昨年度の教職大学院修了生でもある)にしたら、「どうぞどうぞ、見に来てください」と声を掛けてもらった。
そんなわけで、12月10日(火)から連続して見学に伺うことになった。
以下、授業の様子を分けて紹介する(小野田さんからも了解済)。
なお、これはいわば速報版。小野田先生が「せっかくなので自分でも実践をまとめて見ようかな」とおっしゃっていたので、詳細は、いずれ出るであろうそちらを参照してほしい(その後出ました。コチラ)。
第1時、面白かった。
最初から全文通読ではなく、前半(p.178)のみをプリントで配布する。
子どもたちの感想や疑問。
と、お金を取らずに本を渡していることを多くの班は疑問に思っていた。
など、班のなかで自然にやりとりが生まれる。
これは、後半、図書館員の仕事と役割につながってくる話。
おそらく「本がただ」を多くの子どもたちが気にしたのは、授業の導入、この作品に入る前に、教師が
「最近本読んでる?」
と投げかけて行ったやりとりの影響もあるだろう。
など、まるで雑談かのように授業の最初にやっていたやりとりが効いている。
前半を読んでの子どもたちの感想、
などもまた、のちのちの読み深めにつながるような着眼点。
一方、
などなど、後半まで読んだとしても解決はしない疑問も出ている。
けれども、たしかにそれ気になるよなあ、と思うし(空間研でこの作品を動きながら読み合わせをしたときにも気になった)、そうした疑問を持てることは大事だ。
逆に、出てこなかった疑問もある。それは、
「いつの時代の話なんだろう」
というもの。
子どもたち、これが昔の話とはまだ気づいていないのかな。いつ頃の話だと思っているんだろう。実際には100年近く前、今ほどには識字率も高くなかった時代の話だが。
明日、続きの第2時。そちらも見に行くので、後半を手にした子どもたちがどんな反応をするのかが、楽しみ。
続きはこちら。