小説『夜空からの贈り物』
空は広い。
突然、上から星が降ってきそうだった。桜は上を向いて、ただただ夜空を眺めていた。
桜は公立中学校に通う、ごく普通の中学生だ。中学生になった彼女は、いつもの様に吹奏楽部の練習を終えたところだった。
「桜、今夜星見に行かない?」
声をかけてきたのは、幼馴染の絢音だった。
「今日流星群が見えるんだって!東公園で、天体観測のイベントがあるんだって!一緒に行こうよ」
「そうなんだ。じゃあ行ってみようかな。帰ってからお母さんに相談してみるね」
「うん!ありがとう!葵も家族で行