何曜日?
村上春樹著「街とその不確かな壁」を読んでいる途中です。若干のネタバレになるので、これから読む方は、以下を読まないで下さい。後半に登場する16歳の少年が、ちょっと変わっていて、初対面の人に生年月日を尋ねるのです。生年月日を答えると、「水曜日」みたいな感じで、その年月日の曜日を瞬時に答えるのです。そんなやりとりを読んでいて、そういえば自分の生年月日の曜日なんて気にしてことがなかったなと思いました。
私は1974年2月4日生まれ、Wikipediaなどを見ると当日について色々と解説してくれていますが、同じ生年月日の有名人などが掲載されていて、何度も見ております。しかしながら、ピンポイントで1974年2月4日というのは、曜日と同じで意識したこともなかったのでよく見てみるとありました。
1974年2月4日はアメリカで左翼過激派組織シンバイオニーズ解放軍が大富豪の娘パトリシア・バーストを誘拐するという事件が起こっています。コレだけではちょっと嫌なので、他に何かないか調べましたが、見当たりませんでした。
せっかくなのでどんな事件だったのか調べてみると、パトリシアは新聞社の社長の娘で、19歳の時に誘拐されてしまいました。犯行グループは「カリフォルニア州の貧民6万人にそれぞれ70ドル分の食料を与える」ことを要求、貧しい人のためにという使命感が感じられますが、やり方はメチャクチャですね。
同じ年の4月に同じ犯行グループが銀行を襲撃、この時防犯カメラに犯行グループと共にライフル銃を持って強盗を行なっているパトリシアが写り、全米を騒然とさせたそうです。その後、組織の同志となったという宣言を録音したカセットテープを放送局に送るなどして、逃亡生活を続けますが、翌年9月に逮捕されました。
裁判で懲役35年の判決が下されるも、複数の著名人が釈放の嘆願書を提出し、懲役7年に減刑、更に大統領の恩赦と保釈金150万ドルでわずか1年半で仮釈放されています。なんだか色々大味な感じですが、そんな事件があった1974年2月4日は月曜日でした。