党首公選制

 党員の直接投票で党首を選ぶことをタイトルのように党首公選制と言います。民主主義国家ですから、当たり前と言えば当たり前のようですが、そうしたことが当たり前でない政党もあるようです。そうした政党の党員であるジャーナリストが、著書で党内論争の可視化のため党首公選制の導入を求め、党首選が実施されれば自ら立候補するなどと主張したそうです。


 このジャーナリストの言動を問題視した党本部は機関紙で「異論があれば党内で意見をのべるということを一切しないまま『公開されていない、透明でない』などと外からいきなり攻撃することは、『党の内部問題は、党内で解決する』という党の規約を踏み破るもの」と指摘したということです。そしてジャーナリストが党員として所属する委員会が聞き取りを実施し、民主集中制を原則とする党が認めていない「分派」活動を行っていると判断し、除名処分を決めたそうです。正式に処分が決まっていない段階だそうですが、何やらすごい話だと思います。


 思えば安倍元総理のことを独裁だ何だと批判していた方々がたくさんおりましたが、その中には、党首が20年以上も変わっていない政党も含まれるようです。党首公選制でないのならどのように党首を決めているのか、そのあたりも興味はあるものの、一生懸命調べる価値も感じられないので知らないのですが、党員の方でさえ「公開されていない、透明でない」と言っているのですから、分からないものなのかもしれません。そうした論調を「外からいきなり攻撃」と捉えるのも、凄い解釈ではないかと思います。


 民主集中制という言葉も初耳でしたが、民主主義的中央集権主義の略で、党員全員が上級機関及び指導者の決定に無条件に従う行動規範のことを言うそうです。そんな原則のある集団、ちょっと怖いんですけど。しかし、分派活動を認めていないから、中核派、革マル派なんていう風に分裂するというところは理解できました。


 規約に違反するというのはいけないことなのかもしれませんが、いきなり除名になってしまうのですからすごい話だと思います。前述したのと同様に規約なども特に知ろうとも思わないわけですが、都合の悪いことを世間に訴えたら辞めさせられたという解釈しかできません。こういう方々が、多様性を認めろとか、差別をするなとかいうのですから訳が分かりません。

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