レ・ミゼラブル(一) 2

 昨日の続きです。

 どこにも泊めてもらえないジャン・バル・ジャンが行きついたのが、ミリエル司教の教会です。教会の他の方々は、受け入れに反対しますが、ミリエル司教は受け入れてくれました。しかし、ジャン・バル・ジャンは泊めてもらった夜に食事もごちそうになったのに、夜中に銀の燭台を盗んで教会を後にします。しかし、悪いことはできないもの、ジャン・バル・ジャンは警察に捕まってしまい、ミリエル司教の教会に突き出されてしまいます。

 しかし、ミリエル司教は凄いです。燭台は彼に差し上げたものだと抗弁し、ジャン・バル・ジャンをかばいます。ミリエル司教のおかげで、ジャン・バル・ジャンは無罪放免となりますが、これは「小善は大悪に似たり」なような気がします。ジャン・バル・ジャンはまた旅を続けますが、途中でプティ―・ジェルヴェーという少年が落とした金貨をネコババ?強奪?してしまいます。どうしようもない野郎ですが、罪の意識にかられジャン・バル・ジャンはプティ―・ジェルヴェ―を狂ったように探し、また自分の所持金も困った人に使ってくださいと通りがかりの牧師に訴えます。牧師は気味悪がって逃げてしまいますが、それくらい鬼気迫っていたということでしょう。いろいろ気がついたのかもしれません。

 第三編は全く場面が変わり、男女8人が登場します。ちょっとこの編は何が言いたいのか、著者の意図をうまく読み取れませんでした。8人がそれぞれ4組に結ばれますが、男4人はその後、いなくなってしまいます。しかし、そのうちのトロミエスとファンティーヌの間に子供が出来たことが分かりました。

 ファンティーヌとその子供・コゼットは二人出来ます路頭に迷いますが、途中で出会ったテナルディエ夫婦にコゼットを預かってもらうことになります。テナルディエ夫婦は、「ONE DAY MORE」の歌詞を聴いただけでも、ちょっとどうなの?と思うような夫婦ですが、やっぱり悪役でした。夫婦にも2人子供がおり、ファンティーヌからはお金を貰ってコゼットを預かるのですが、コゼットには家事などをさせ、ろくな食事も与えないという状況です。

 ファンティーヌはモントルイュ・スュール・メールという街に到着します。この街は産業が盛んで、マドレーヌという男が産業を効率化し、その効率化が波及することで一財を築いていました。人格的にも申し分のない男で、高級なスーツを着ていても、泥だらけの馬車の下にもぐって、下敷きになった老人を助けたりと、土地の方から大変な信用を得ており、市長にまでなってしまいました。

 また長くなりましたので、明日に続きます。

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