「執行草舟の視線」の難しい言葉 5

 続きです。

「斯道」
「しどう」と読み、学問や技芸などにおける、その道、その分野。孔子の説く、聖人の道。また、その教えという意味です。

「雄勁」
「ゆうけい」と読み、力強いこと。書画・詩文などに、力がみなぎっていること。

「蟠蜿」
本書では「ばんえん」と振り仮名がありましたが、「はんえん」とも読むようです。蟠曲と同義で道などが曲がりくねること。Winding roadですね。

「径庭」
 「けいてい」と読み、かけ離れの程度。へだたりという意味です。

「博捜」
「はくそう」と読み、文献などを広く探して調べること。

「敢為」
「かんい」と読み、物事を押し切ってすること。

「凛呼」
「りんこ」と読み、りりしくて勇ましいさま、鋭く威厳のあるさまという意味です。

「魂鎮め」
「たましずめ」と読み、肉体から離れようとする霊魂を肉体に、又、死者の場合は肉体以外のあるべき場所に戻すことにより、生者は活力を取り戻し、死者は災いをなさないようにする日本古来の呪術のこと。

「親炙」
「しんしゃ」と読み、その人に近づき親しんで感化を受けること。

「鏤骨」
本書では「るこつ」と振り仮名がありましたが「ろうこつ」とも読み、骨を刻むほどの苦心をすること。

「掬す」
「きくす」と読み、手ですくいとる、すくいとりたいと思う。気持ちをくみとるという意味です。

「緘黙」
「かんもく」と読み、口を閉じて何も言わないこと、押し黙ることという意味ですが、言いたくないので言わないのではなく、精神的な要因で話せなくなってしまうという状況を指すようです。

「赤毛布」
「あかげっと」とと読み、田舎者のこと。

「旗幟」
「きし」と読み、合戦のおり、自分の存在を明らかにするために立てる旗、幟、旗印。また、転じて表立って示す立場、主張の事。「旗幟鮮明」の「旗幟」でした。

「秘鑰」
「ひやく」と読み、秘密のかぎ、また秘密などを解き明かす手段という意味です。

「黒蹟」
 この字を検索しても上手くヒットしないのですが「蹟」は「跡」と同じ意味のようなので「黒い跡」という意味で良いのかと思います。読みは「こくせき」。モノクロの美術関連の本のタイトルにもなっていました。

「箴銘」
「しんめい」と読み、戒めの言葉。教訓の意味を持つ短い言葉。「箴言」と同義。

 ちょっと中途半端な量が残ったのですが、説明が長くなりそうなものを残して次回を最後にしたいと思います。

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